ベーティン彗星

85D/Boethin

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Updated on November 3, 2020

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・ プロフィール

明るい周期彗星だが、1975年、1986年の二度の出現の後は、行方不明となっている。

光度変化は、ほぼ 40 log r の式に沿っており、近日点通過の直前に急激に増光し、通過後は急激に減光する。

近日点距離が1.1天文単位であるため、秋から冬にかけて近日点を通過すると、地球に接近してたいへん明るくなる。一方、春から夏にかけて近日点を通過すると、条件が悪くほとんど観測できない。1975年、1986年は好条件だったが、1997年は条件が悪く見逃された。2008年に再び好条件で回帰する。

1986年には、1975年の発見時よりも2等も明るくなった。2008年は、8月時点でいまだに検出されていない。これは、発見時よりも2等以上、1986年と比べれば4等以上も暗くなった可能性がある。

木下一男氏の計算では、20世紀初めから21世紀半ばにかけて、軌道はほとんど変化しない。

・ 回帰記録

!発見 *出現 -観測されなかった回帰 #発見前の出現 +発見前の観測されなかった回帰 .将来の回帰
.
2031/11/30
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2020/07/29
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2008/12/16
-
1997/04/17
* 85D/1985 T2
1986/01/16
! 85D/1975 A1
1975/01/05

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過去の出現の近日点通過日はCatalog of Cometary Orbits 1996に掲載されたもの。
発見事情と歴史はGeneral Comet Info (Gary W. Kronk)にある。
木下一男氏の計算による過去と未来の軌道要素(http://www9.ocn.ne.jp/~comet/pcmtn/0085p.htm)。

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