今週の明るい彗星 (2005年3月26日:北半球版)

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Updated on March 30, 2005
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

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* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、現在は6.6等(3月21日、Reinder J. Bouma)。肉眼では見えなくなったが、DC=5とほどよく集光しているので、双眼鏡ではまだまだ見やすい。視直径は約10分角と、だいぶ小さくなった。一晩中見えている。日本からは、10月に14等になるまで、眼視で見える時期はずっと好条件で観測できる。GWの頃もまだ8.5等と明るく、双眼鏡で楽しめるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  10 47.02   80  4.8   1.028   1.517    96    6.9  22:34 (180, 45)  
Apr.  2  11 18.90   76 38.4   1.100   1.581    97    7.2  22:37 (180, 49)  

* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、2月までずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いていたが、3月に入ってから、突然に明るく大きくなってきた。2月5日には10.3等、視直径1.9分角という小さい姿だったが、3月8日には7.8等、視直径6分角と、わずか1ヶ月で劇的に変化した(吉田誠一)。その後は、眼視ではやや横ばいで、3月21日には7.8等(Kamil Hornoch)。しかし、CCD観測では、3月1日には9.4等だったものが、3月25日には8.0等と、この1ヵ月で急激に増光している(門田健一氏)。日本からは、4月上旬には見えなくなる。南半球では、これからずっと観測できる。5月まで8等前後を保つ。Reinder J. Boumaは、この彗星の光度上昇の鈍さがC/1999 S4やC/2002 O7と似ていることを指摘している。この急増光は、何らかの予兆かもしれない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  21 34.47   -4 54.9   1.295   0.865    41    7.6   4:30 (284, 11)  
Apr.  2  22  0.96  -11 10.6   1.213   0.850    43    7.4   4:20 (288,  6)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

急激に増光している。日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、南天に去った後の2月14日には9.2等、視直径8分角(David Seargent)という巨大な姿が観測されている。その後、視直径は4〜5分角とやや小さくなったが、現在は8.0等と、双眼鏡でも見える明るさになっている(3月15日、Alexandre Amorim)。南半球でも、5月中旬まではかなり低くなってしまう。その後は再び高くなり、暗くなっていく様子を観測できるだろう。日本からは、6月に12.5等で明け方の空に現れるまで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   1 23.31  -50 58.3   1.058   0.947    54    8.0  19:41 ( 47,-31)  
Apr.  2   1 33.72  -43 19.2   1.168   0.919    49    8.1  19:47 ( 57,-33)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光してきている。2月初めには9等となり、現在は10.7等まで暗くなっている(3月15日、Alexandre Amorim)。あっという間に暗くなってしまったが、これでも減光のペースは通常より遅い。すでに夕空にかなり低くなり、暗くなった上に拡散しているため、かなり見づらい。まもなく見えなくなるが、8月には明け方の空に再び現れる。その頃もまだ13等台を保ち、眼視で見える可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   3 37.35  -12 23.9   3.148   2.640    51   11.1  19:41 ( 65, 13)  
Apr.  2   3 40.40  -10 57.5   3.313   2.722    46   11.3  19:47 ( 71,  8)  

* 9P/Tempel 1

2月になっても13.9等以下で眼視では見えなかった(2月5日、吉田誠一)が、3月になって、13.3等と、ようやく眼視でも見え始めた(3月1日、Juan Jose Gonzalez)。急増光しているが、当初の予報より0.5等ほど暗く、現在は12.4等(3月18日、Juan Jose Gonzalez)。小さいが、良く集光していて見やすい。CCDではこの予報より更に1等ほど暗い。春から夏にかけて10等に達する。7月4日のディープ・インパクト・ミッションによって、肉眼彗星になる可能性がある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  13 25.15   12 32.4   0.837   1.801   158   12.0   1:12 (  0, 67)  
Apr.  2  13 20.67   12 58.1   0.794   1.767   160   11.7   0:40 (  0, 68)  

* 10P/Tempel 2

今回帰は条件が悪く、近日点通過の頃は見えない。7月に14.5等で明け方の空に現れ、その後は暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  23 31.84   -8 27.5   2.418   1.484    15   12.2   4:30 (270,-14)  
Apr.  2  23 52.64   -6 44.0   2.428   1.505    17   12.3   4:20 (268,-14)  

* 32P/Comas Sola

11月からずっと、12.5〜13.0等の小さい姿で変わらずに見えている。5月までずっと夕空で、このままの明るさで見えつづける。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   4 38.45   30 17.8   1.974   1.834    67   12.7  19:41 ( 98, 49)  
Apr.  2   4 56.95   31  5.1   2.028   1.833    64   12.8  19:47 (101, 46)  

* 21P/Giacobini-Zinner

6月から7月にかけて10等に達するが、それまでずっと明け方の空やや低い位置に見え続ける。3月17日に14.8等(門田健一氏)と、ほぼ予報通りに明るくなってきている。近日点前の方が明るい傾向があるので、4月には眼視でも13等で見えてくるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  20 42.36    8 16.7   2.031   1.662    54   13.2   4:30 (281, 30)  
Apr.  2  21  3.38   10  5.6   1.943   1.599    55   12.8   4:20 (279, 30)  

* 78P/Gehrels 2

1月上旬まではとても集光が強かったが、1月下旬からは拡散状になってきた。1月は11等台、2月は12等台と減光中。3月8日にも、まだ12.6等と明るかった(吉田誠一)。近日点通過前の増光はたいへん急激だったが、予報通り、近日点通過後の減光はとても緩やかになっている。5月に13〜14等で夕空に沈むまで、ずっと眼視で見えるはず。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   5  1.62   17 11.5   2.470   2.339    70   12.9  19:41 ( 77, 47)  
Apr.  2   5 14.20   17 33.1   2.573   2.367    66   13.0  19:47 ( 81, 43)  

* 141P/Machholz 2

Michael Jagerが、2月27日に夕方の超低空で、A核の観測に成功した。明るさは12.0等で、この予報よりやや明るい。位置は予報とは少しずれているので、注意。近日点を過ぎて2週間が経っても、まだ11.5〜12.0等と明るい状態を保っている(3月13日、Michael Jager)。前回の回帰では、A核は近日点を通過して10日後に最大光度となったが、今回もその傾向が現れているようだ。D核は捉えられていない。今回帰は条件が悪く、最も高く見える4月でも、高度は19度でしかない。南半球ではもっと低い。今後は急激に減光していく。4月末には16等以下になり、暗すぎて写せなくなるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   2 34.42   12 59.0   1.470   0.869    35   12.9  19:41 ( 95, 16)  
Apr.  2   3 13.90   14 25.5   1.490   0.931    37   13.4  19:47 ( 96, 17)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

2月まではやや大きく見やすかったが、3月上旬は視直径1分角と小さく、集光も弱くなってきた。だが、まだ12.5等で見えている。日本からは、6月に15等になるまで、夕空で高度35度でほぼ同じ高さで見え続ける。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   2 10.28   65 39.6   2.634   2.417    66   13.1  19:41 (151, 33)  
Apr.  2   2 39.72   67 14.1   2.702   2.460    65   13.2  19:47 (153, 33)  

* 49P/Arend-Rigaux

1月に急増光して13等に達した。3月8日には12.8等で、視直径は0.9分角と小さく、意外と良く集光している(3月8日、吉田誠一)。4月まで夕空に13等で見えそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   4 51.56   20 24.0   1.423   1.409    68   13.3  19:41 ( 83, 47)  
Apr.  2   5 15.96   22 32.7   1.474   1.430    67   13.4  19:47 ( 87, 46)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

1月中旬でもまだ18.5等と、予報より増光が鈍い。予報では、これから急激に増光し、7月から8月にかけて8等に達するはずだが、しばらくは観測できない。日本では、5月下旬に明け方の空に11.5等で現れ、その後はずっと観測できる。南半球では、4月末から6月中旬まで、明け方の超低空に現れるだけで、明るい時期には見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   0 32.79   -8 43.3   2.695   1.728    11   14.0  19:41 ( 95,-22)  
Apr.  2   0 37.65   -5 34.0   2.641   1.669    10   13.7   4:20 (260,-23)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

観測不可能。6月に明け方の空に再び現れる。2004年は、シーズンを通して常に13等より明るく見えていた。2005年は、夏から冬にかけて、日本では天頂付近と非常に良い条件で見られる。2004年同様の活動を見せれば、長期に渡って良い観測対象となりそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   0 55.22   13 58.9   6.696   5.737    14   13.8  19:41 (110, -4)  
Apr.  2   1  0.72   14 32.8   6.718   5.737    10   13.8  19:47 (115, -9)  

* 62P/Tsuchinshan 1

眼視では極めて拡散状で、淡く大きく広がった状態が続いている。1月上旬には11等で視直径も2〜5分角と明るく大きく見えたが、2月上旬には12.5等、1.5分角と、暗く小さくなってきている。3月8日には、13.3等と暗くなり、視直径も0.8分角と更に小さくなっていた(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  12 33.08   20 32.4   0.901   1.860   157   13.9   0:20 (  0, 76)  
Apr.  2  12 27.73   20 23.2   0.950   1.901   154   14.3  23:43 (  0, 75)  

* C/2004 L1 ( LINEAR )

3月から4月にかけて衝となり、13.5等に達すると期待されていたが、CCDでは、3月19日にも15.0等と、予報よりかなり暗いようだ。但し、位置観測の光度のため、実際はもっと明るい可能性もある。逆行のため、明け方の空から夕空へ急速に移動し、あっという間に見えなくなる。日本からは南にかなり低く、眼視で見るのは無理かもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  11 24.72  -33 23.6   1.143   2.048   146   14.0  23:04 (  0, 22)  
Apr.  2  10 35.62  -28  9.9   1.169   2.048   141   14.0  21:48 (  0, 27)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

眼視では、昨年11月以来、2月まで、12〜13等の明るさを保っていた。2月5日には、DC=2と拡散状ながら、12.0等、視直径0.9分角と、まだ明るい姿で見えていた(吉田誠一)。しかし、CCD観測ではどんどん暗くなっており、2月末には15.9等に達し(2月27日、中村彰正氏)、眼視とCCDの光度差が極めて大きくなっていた。ただ、2月13日以降の眼視観測がなく、現在も眼視で見えているかどうかは不明。今後、日本からはずっと追跡できるが、現在は夕方と明け方のどちらとも低い。まもなく、夕空では観測不可能となる。明け方の高度は、しばらく20度前後でなかなか高くならない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   0 25.00   54 11.2   4.868   4.327    52   14.4  19:41 (146, 16)  
Apr.  2   0 35.10   54 16.8   4.982   4.399    49   14.5   4:20 (214, 16)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達する。南半球では、それまでずっと観測可能。日本では、まもなく西空に沈む。その後は、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。2005年初めまで、順調に明るくなってきている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   4  8.84  -15 38.6   4.546   4.128    59   14.9  19:41 ( 57, 16)  
Apr.  2   4 10.31  -15 18.7   4.558   4.062    54   14.9  19:47 ( 63, 10)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。6月には15等で西空に沈むが、来年の冬には13等に達し、眼視でも見える期待が出てきた。ただ、衝となった12月から1月には15.2等だったが、その後は計算上は明るくなるはずにも関わらず、実際には3月に15.5等と、やや暗く報告されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   5 32.74   47  0.5   6.003   5.920    80   15.1  19:41 (125, 61)  
Apr.  2   5 37.28   46 51.4   6.076   5.895    74   15.1  19:47 (124, 56)  

* 37P/Forbes

1月には19等、2月には17等と、予報通り、急激に増光中。5月から9月にかけて、長期に渡って12〜13等で見える。南半球では好条件だが、日本からはずっと南に低い。但し、前回の回帰では、眼視ではこの予報より1.5等ほど明るかった。今回も、眼視では11.0等前後に達する可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  15 45.61  -34  8.5   1.284   2.004   122   15.6   3:32 (  0, 21)  
Apr.  2  15 51.71  -35 20.8   1.192   1.966   127   15.3   3:11 (  0, 20)  

* (944) Hidalgo

2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。その後は地球から遠ざかりつつどんどん暗くなっている。8月には16.5等で西空に沈む。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   3 42.24   60 33.7   2.167   2.050    69   15.3  19:41 (143, 43)  
Apr.  2   4 13.70   61  1.5   2.223   2.072    68   15.3  19:47 (144, 43)  

* C/2002 T7 ( LINEAR )

予報通りに、ゆっくりと減光している。1月までは14等で眼視でも見えていたが、2月からは見えなくなった。6月には17等になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   9 41.31   -8 33.3   3.983   4.791   140   15.3  21:24 (  0, 46)  
Apr.  2   9 36.01   -7 31.5   4.128   4.864   132   15.4  20:52 (  0, 48)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

明け方の空に現れて来て、久しぶりに観測された。2004年に報告された光度のばらつきが大きく、本当の明るさが不明だったが、16.0等という明るさだった(2月11日、門田健一氏)。4月から6月にかけて15等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  18  3.01    3 43.3   3.314   3.527    94   15.6   4:30 (325, 54)  
Apr.  2  17 56.28    5  7.1   3.168   3.510   101   15.5   4:20 (334, 57)  

* P/2004 F3 ( NEAT )

2004年春に発見された明るい新周期彗星。昨年は、春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。今年も春から秋にかけて、昨年と同じ明るさで観測できると思われる。計算上は遠日点でも19等と明るいはずだが、2004年まで発見されなかったことを考えると、一時的に明るくなっていたのかもしれない。だが、3月11日に15.3等と、1年経った今でもまだ明るい状態を保っている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  19 38.50  -25 22.6   3.023   2.897    73   15.5   4:30 (319, 17)  
Apr.  2  19 47.53  -25 33.5   2.938   2.903    78   15.5   4:20 (321, 18)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

2004年初めには19等から17等まで一気に増光したが、その後は落ち着いており、2005年初めには16.5等。2007年初めまで、長期に渡って15〜16等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  16  8.18  -19  0.4   2.670   3.304   121   15.7   3:55 (  0, 36)  
Apr.  2  16  8.38  -19 11.5   2.575   3.292   128   15.6   3:27 (  0, 36)  

* 121P/Shoemaker-Holt 2

近日点を過ぎて5ヵ月も経ってから最大光度になるという、変わった彗星。予報通り、5ヶ月経った2月に、最大光度に達している。しかし、今回帰は予報より暗く、15.5等止まりのようだ。眼視では、14.0等以下で見えなかった(2月5日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  10  4.55   33 28.8   2.154   2.920   132   15.7  21:48 (  0, 88)  
Apr.  2  10  3.38   33 14.8   2.236   2.937   125   15.9  21:19 (  0, 88)  

* C/2004 RG113 ( LINEAR )

地球に接近して、CCDでは15.5〜16等に達している。CCDで拡散状に写るためか、眼視でも14.3等で見えている(2月6日、Reinder J. Bouma)。しかし、今後は地球から遠ざかり、どんどん暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   8 25.91   41 14.2   1.361   1.962   111   16.1  20:10 (180, 84)  
Apr.  2   8 36.56   38 23.7   1.420   1.975   108   16.2  19:54 (180, 87)  

* C/2003 T3 ( Tabur )

2004年春に近日点を通過して以来、ずっとやや速いペースで減光してきていたが、2004年の暮れからは、一転して減光が緩やかになったようだ。12月16日にはすでに15.4等だったが、3月6日でもまだ15.8等と、ずっとほぼ同じ明るさを保っている(中村彰正氏)。これからしばらく、16等で見え続けるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   9 58.75   39 57.5   3.596   4.271   126   16.4  21:42 (180, 85)  
Apr.  2   9 54.23   39  1.7   3.737   4.338   121   16.5  21:10 (180, 86)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、3月中旬には16.7等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  14 26.65   37 37.1   3.753   4.466   130   16.6   2:13 (180, 87)  
Apr.  2  14 21.72   39 41.3   3.712   4.424   130   16.5   1:41 (180, 85)  

* 129P/Shoemaker-Levy 3

5月には夕空に低くなる。2006年春にも再び観測できるが、今よりは1等ほど暗くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   5 52.93   24 44.1   2.772   2.830    83   17.0  19:41 ( 77, 62)  
Apr.  2   6  1.07   24 34.1   2.860   2.826    77   17.0  19:47 ( 82, 56)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

ずっと北天を移動するため、日本からは長期に渡って観測できる。2004年後半の増光は、ふつうの彗星よりやや速かったが、それでも2006年初めに16等止まり。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   5  4.50   48 15.0   5.706   5.550    75   17.2  19:41 (126, 56)  
Apr.  2   5  9.37   48 18.4   5.778   5.526    70   17.2  19:47 (126, 51)  

* 69P/Taylor

前回1997年には、近日点通過後に大増光して11等に達したが、今回は暗い。すでに11月30日に近日点を通過しているが、11月から1月まで、ずっと15.5等のままだった。増減光のとても速い彗星なので、地球から遠ざかる3月以降は急激に暗くなり、4月には18等以下になる。3月中旬には、すでに17.5等まで暗くなってきた。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   8 55.71   38 13.7   1.506   2.163   118   17.4  20:40 (180, 87)  
Apr.  2   9  1.47   37 49.8   1.596   2.188   112   17.7  20:18 (180, 87)  

* 105P/Singer Brewster

予想より明るく、3月には17.5〜18等で観測された。これから夏まで、夕空でしばらく17.5等を保ちそう。但し、6月以降はどんどん低くなってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  11 31.20   -0 59.7   1.414   2.398   167   17.7  23:14 (  0, 54)  
Apr.  2  11 26.85    0  5.4   1.410   2.373   159   17.6  22:42 (  0, 55)  

* P/2004 V5 ( LINEAR-Hill )

分裂彗星。まもなく18等以下になる。B核はA核より0.6等ほど暗い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   9  6.76   40  0.1   3.841   4.413   119   17.7  20:50 (180, 85)  
Apr.  2   9  6.56   39 28.5   3.926   4.414   113   17.7  20:23 (180, 86)  

* 164P/2004 Y1 ( Christensen )

12月〜1月は16.5等を保ったが、その後は減光し、4月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  10 11.53   33 30.6   2.131   2.908   133   17.8  21:55 (  0, 88)  
Apr.  2  10  9.14   33  7.2   2.236   2.948   127   17.9  21:25 (  0, 88)  

* C/2003 O1 ( LINEAR )

遠方のため、2003年夏から1年半も、17.5等で見え続けている。すでに近日点は通過しており、今年はやや暗くなる。それでも、夏まで18等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  16 25.01   41 23.1   6.876   7.271   109   17.8   4:11 (180, 84)  
Apr.  2  16 19.52   42  9.3   6.846   7.286   112   17.8   3:38 (180, 83)  

* 162P/2004 TU12 ( Siding Spring )

H=13.7等の小惑星としての光度式に沿って、ゆっくりと減光中。4月に18等以下になるまでずっと条件良く観測できる。ほとんど恒星状のため、暗くても写しやすいはず。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26   5  9.23   51 31.1   1.885   1.931    77   17.8  19:41 (132, 56)  
Apr.  2   5 33.48   51  1.8   1.990   1.983    75   18.0  19:47 (131, 55)  

* C/2002 J5 ( LINEAR )

遠方のため、2001年夏以来、4年近く観測が続いている。2003年夏から2004年夏にかけて、1年以上も17等で観測された。すでに近日点は通過しており、2005年初めには17.7等と、少し暗くなってきた。春には18等以下となる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Mar. 26  13  5.30   53 39.8   6.336   6.935   123   17.9   0:53 (180, 71)  
Apr.  2  12 55.07   53 52.3   6.391   6.962   121   18.0   0:15 (180, 71)  

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