今週の明るい彗星 (2005年4月30日:北半球版)

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Updated on May 1, 2005
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

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* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、4月初めに近日点を通過するまで、ずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いてしまった。北半球から最後に見えた3月は、7.8等、視直径6分角と、急に明るく大きく見えた(3月8日、吉田誠一)が、その後は停滞し、結局、南天に去った後も8等のまま。但し、CCD観測でも8.0等(4月4日、門田健一氏)と、眼視と同じ光度が報告されている点は奇妙だ。今後は減光に転じる。今後、南半球ではしばらく観測できるが、日本からは、9月下旬に明け方の超低空に14等で現れるまで観測できない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れているが、その意味はまだ明らかにされていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   0 57.56  -36  0.8   1.099   0.979    55    8.1   3:37 (296,-28)  
May   7   1 54.72  -38 56.1   1.150   1.046    57    8.4   3:28 (296,-36)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、現在は8.1等(4月29日、永井佳実氏)。肉眼では見えなくなったが、DC=5とほどよく集光しているので、双眼鏡ではまだまだ見やすい。視直径は約7分角と、だいぶ小さくなった。一晩中見えている。日本からは、10月に14等になるまで、眼視で見える時期はずっと好条件で観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  12 10.16   61 45.8   1.422   1.864    98    8.5  21:36 (180, 64)  
May   7  12 18.07   58  2.8   1.514   1.938    98    8.8  21:17 (180, 67)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、南天に去った後の2月14日には9.2等、視直径8分角(David Seargent)という巨大な姿が観測された。その後、視直径は3〜5分角とやや小さくなったが、3月から4月にかけて8.0等と、双眼鏡でも見える明るさを保っている(3月4日及び4月7日、Alexandre Amorim)。しかし、すでに減光を始めている。南半球でも、5月中旬まではかなり低い。その後は再び高くなり、暗くなっていく様子を観測できるだろう。日本からは、6月に12.5等で明け方の空に現れるまで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   1 51.40  -21 38.4   1.555   0.974    37    9.0   3:37 (275,-33)  
May   7   1 53.94  -17 28.6   1.621   1.025    37    9.4   3:28 (273,-28)  

* 9P/Tempel 1

2月になっても13.9等以下で眼視では見えなかった(2月5日、吉田誠一)が、3月になって、13.3等と、ようやく眼視でも見え始めた(3月1日、Juan Jose Gonzalez)。現在は11.3等と、かなり明るくなっている(4月12日、Toni Scarmato)。集光がとても強く、見やすい。急増光しているが、当初の予報よりは0.5等ほど暗い。春から夏にかけて10等に達する。7月4日のディープ・インパクト・ミッションによって、肉眼彗星になる可能性がある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  12 58.07   11 40.0   0.713   1.644   145   10.7  22:23 (  0, 67)  
May   7  12 54.23   10 23.3   0.712   1.618   139   10.5  21:52 (  0, 65)  

* 21P/Giacobini-Zinner

6月から7月にかけて10等に達するが、それまでずっと明け方の空やや低い位置に見え続ける。CCDでは、4月8日に14.0等まで明るくなってきている(門田健一氏)。しかし、これは前回帰と比べると、約1等ほど暗い。眼視ではすでに13等と思われるが、まだ眼視では観測されていない。4月5日には12.4等以下で見えなかった(吉田誠一)。しかし、Rob Matson氏によれば、4月22日にはSWANの画像で見えるようになっており、すでに10.5〜11等の明るさに達している可能性があるそうだ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  22 39.18   17 45.9   1.651   1.355    55   11.8   3:37 (267, 28)  
May   7  23  6.56   19 32.3   1.596   1.299    54   11.4   3:28 (264, 27)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

1月中旬に18.5等と、予報より増光が鈍かった。その後、しばらく観測できなかったが、予報では急激に増光してきているはず。5月中旬に明け方の低空に姿を現す。その明るさが注目されており、観測が強く望まれる。日本では、その後はずっと観測可能で、7月から8月にかけて8等に達すると期待されている。南半球では、6月上旬まで、明け方の超低空に現れるだけで、明るい時期には見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   0 58.47    8 26.6   2.333   1.460    23   12.4   3:37 (256, -5)  
May   7   1  4.11   12 31.5   2.235   1.417    27   12.0   3:28 (255,  0)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光した。眼視では3月15日に10.7等(Alexandre Amorim)、CCDでは4月4日に11.5等(津村光則氏)まで暗くなり、西空に沈んだ。あっという間に暗くなってしまったが、これでも減光のペースは通常より遅かった。南半球でもまもなく見えなくなる。8月には明け方の空に再び現れるが、その頃もまだ13等台を保ち、眼視で見える可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   3 55.07   -6 48.9   3.871   3.044    30   12.2  20:17 ( 92,-15)  
May   7   3 59.00   -6  6.3   3.982   3.123    27   12.3  20:25 ( 98,-21)  

* 10P/Tempel 2

今回帰は条件が悪く、近日点通過の頃は見えない。7月に14.5等で明け方の空に現れ、その後は暗くなっていく。南半球では、すでに明け方の超低空に現れて来ているが、まだ観測されていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   1 10.31   -0  8.0   2.480   1.618    24   12.9   3:37 (261,-13)  
May   7   1 28.40    1 21.3   2.492   1.651    26   13.1   3:28 (260,-12)  

* 32P/Comas Sola

4月9日に12.9等(Juan Jose Gonzalez)。11月からずっと12.5〜13.0等を保っているが、地球から遠ざかってきたため、昨年秋に比べると小さく、やや暗くなってきている。5月までは夕空で13等で見えるが、だんだん低くなって、見づらくなってきている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   6 16.63   32 34.4   2.249   1.853    54   13.1  20:17 (109, 34)  
May   7   6 37.27   32 29.2   2.306   1.864    52   13.2  20:25 (110, 31)  

* 37P/Forbes

1月には19等、2月には17等と、予報通りに急激に増光し、4月中旬には15.5等に達している。5月から9月にかけて、長期に渡って12〜13等で見える。南半球では好条件だが、日本からはずっと南に低い。但し、前回の回帰では、眼視ではこの予報より1.5等ほど明るかった。今回も、眼視では11.0等前後に達する可能性もある。そろそろ眼視でも射程内に入ってくる。但し、4月中旬から6月末までは高度が15度と最も低くなるため、眼視で見るには、7月〜8月の方が見やすいだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  16  2.93  -39 33.4   0.890   1.823   147   14.0   1:32 (  0, 15)  
May   7  16  1.92  -40 17.4   0.834   1.791   152   13.7   1:03 (  0, 15)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

観測不可能。6月に明け方の空に再び現れる。2004年は、シーズンを通して常に13等より明るく見えていた。2005年は、夏から冬にかけて、日本では天頂付近と非常に良い条件で見られる。2004年同様の活動を見せれば、長期に渡って良い観測対象となりそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   1 22.83   16 52.6   6.702   5.741    16   13.8   3:37 (246, -5)  
May   7   1 28.26   17 27.7   6.672   5.741    20   13.8   3:28 (247, -2)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

2月までは大きく、集光も強くて見やすかったが、3月には拡散状になってきた。だが、4月1日でもまだ12.6等、視直径2.4分角と、明るく大きな姿が捉えられている(Kamil Hornoch)。これは予報より少し明るいが、拡散状のため、CCDではすでに14等以下と暗くなっており、眼視でもまもなく見えなくなるだろう。日本からは、6月に15等になるまで、夕空で高度35度でほぼ同じ高さで見え続ける。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   5  9.86   70 33.2   2.986   2.648    60   13.9  20:17 (156, 35)  
May   7   5 51.00   70 23.3   3.062   2.698    59   14.1  20:25 (156, 35)  

* 78P/Gehrels 2

1月上旬まではとても集光が強かったが、1月下旬からは拡散状になってきた。1月は11等台、2月は12等台と減光中。3月8日にも、まだ12.6等と明るかった(吉田誠一)。近日点通過前の増光はたいへん急激だったが、予報通り、近日点通過後の減光は緩やかになっている。だが、3月29日には13.3等まで暗くなってきており(A. Baransky)、高度もかなり低くなってきたので、そろそろ眼視では厳しくなってきた。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   6  5.92   18 18.1   2.973   2.482    51   14.0  20:17 ( 95, 26)  
May   7   6 18.98   18 18.3   3.069   2.512    48   14.1  20:25 ( 98, 21)  

* 49P/Arend-Rigaux

1月に急増光して13等に達した。3月8日には12.8等で、視直径は0.9分角と小さく、意外と良く集光していた(3月8日、吉田誠一)。2月下旬に近日点を通過しており、現在は減光中。3月31日にもまだ13.2等の明るさを保っていた(Edwin van Dijk)が、4月27日にはCCDで15.1等まで暗くなってきている(中村彰正氏)。5月には眼視では見えなくなるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   6 55.58   27 33.4   1.726   1.550    62   14.1  20:17 ( 99, 40)  
May   7   7 19.91   27 56.4   1.801   1.587    61   14.3  20:25 (100, 38)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達する。南半球では、それまでずっと観測可能。日本では、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。2005年3月まで、順調に明るくなってきていたが、日本から見えなくなったため、その後の様子は不明。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   4 21.37  -14 30.5   4.509   3.798    40   14.6  20:17 ( 82,-14)  
May   7   4 25.21  -14 28.8   4.471   3.731    38   14.5  20:25 ( 86,-21)  

* C/2004 L1 ( LINEAR )

3月末に近日点を通過する逆行の彗星が、同じ頃に衝となって地球にも接近して、すれちがいざまに、刹那的に明るくなった。実際には、思ったほどは明るくならなかったが、それでも、CCDでは4月4日に13.9等(津村光則氏)に達した。眼視でも13等で見えていたはずだが、南に低いため、眼視で見えたという報告はない。今後は急激に減光する。4月27日には、すでに15.6等まで暗くなってきている(中村彰正氏)。5月には16等で夕空に低くなり、あっという間に見えなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   8 52.15   -8 35.1   1.691   2.081    97   14.9  20:17 ( 39, 38)  
May   7   8 41.94   -5 37.1   1.869   2.097    88   15.1  20:25 ( 52, 34)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

2月初めには16.5等だったが、4月初めには15.5等と、順調に明るくなってきた。7月中旬まで、14.5〜15等で条件良く観測できる。透明度が良ければ、眼視でも14等で見える可能性がある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  17 10.94   11 25.1   2.697   3.454   132   15.0   2:40 (  0, 66)  
May   7  16 54.80   12 57.8   2.625   3.443   138   15.0   1:57 (  0, 68)  

* C/2005 E2 ( McNaught )

ようやく北上して日本からも見えるようになってきた。2006年の初めに10等に達すると期待されている。南半球では、11月までずっと高い位置で、明るくなっていく様子を観測できるが、日本からは、9月までずっと高度が15度ほどで、高くならないので、眼視ではなかなか観測できないかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  20 27.99  -35 56.8   3.673   3.954    98   15.2   3:37 (332, 12)  
May   7  20 31.81  -36  7.6   3.508   3.887   104   15.0   3:28 (335, 13)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。6月には15等で西空に沈むが、来年の冬には13等に達し、眼視でも見える期待が出てきた。ただ、衝となった12月から1月には15.2等だったが、その後は計算上は明るくなるはずにも関わらず、実際には3月に15.5等と、やや暗く報告されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   6  1.14   46 21.4   6.333   5.801    54   15.1  20:17 (126, 36)  
May   7   6  8.30   46 15.2   6.384   5.778    49   15.1  20:25 (127, 31)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

2004年初めには19等から17等まで一気に増光したが、その後は落ち着いており、緩やかに増光してきている。4月9日には15.7等。2007年初めまで、長期に渡って15〜16等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  15 59.02  -19 39.6   2.288   3.244   157   15.2   1:28 (  0, 35)  
May   7  15 54.54  -19 42.8   2.245   3.233   165   15.2   0:56 (  0, 35)  

* P/2004 F3 ( NEAT )

2004年春に発見された明るい新周期彗星。昨年は、春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。計算上は遠日点でも19等と明るいはずだが、2004年まで発見されなかったことを考えると、一時的に明るくなっていたのかもしれない、とも思われた。だが、3月11日に15.3等と、1年経った今でもまだ明るい状態を保っている。今年も春から秋にかけて、昨年と同じ明るさで観測できると思われる。眼視でも14等で見えるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  20 16.78  -26 42.6   2.596   2.932    99   15.2   3:37 (329, 21)  
May   7  20 22.03  -27  9.4   2.513   2.940   104   15.2   3:28 (332, 22)  

* 141P/Machholz 2

A核は、2月27日に12.0等で観測されて以来、近日点を通過して1ヶ月が過ぎた4月2日まで、ずっと12等の明るさを保っていた(Michael Jager)。前回の回帰では、A核は近日点を通過して10日後に最大光度となったが、今回もその傾向が現れているようだ。なお、今回は前回帰よりやや明るい。だが、すでに減光が始まったらしく、4月4日には13.1等と報告されている(A. Baransky)。今後は急激に減光し、4月末には16等以下になってしまうだろう。今回帰は条件が悪く、最も高く見える4月でも、高度は19度でしかない。南半球ではもっと低い。なお、位置は当初の予報とは少しずれているので、注意。また、D核は捉えられていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   5 33.81   16  0.1   1.722   1.227    44   15.3  20:17 ( 97, 18)  
May   7   6  3.01   15 36.5   1.810   1.305    44   16.0  20:25 ( 98, 16)  

* (944) Hidalgo

2004年秋には好条件となり、13等で眼視でも見えた。その後は地球から遠ざかりつつどんどん暗くなっている。8月には16.5等で西空に沈む。2006年も、3月から4月にかけて再び16.5等で観測できるが、その後は去ってしまう。次回帰は2018年で、14.3等止まりである。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   6 23.19   59 28.9   2.469   2.179    61   15.6  20:17 (142, 41)  
May   7   6 52.99   58 16.9   2.537   2.209    59   15.6  20:25 (140, 40)  

* 62P/Tsuchinshan 1

1月上旬には11等で視直径も2〜5分角と明るく大きく見えたが、2月には12.5等、3月には13.3等と、急激に暗くなってきている。4月5日にもまだ眼視で見えたが、13.8等とたいへん暗くなっていた(吉田誠一)。もう眼視では見えないだろう。CCDでも、すでに16.4等まで暗くなってきている(4月16日、津村光則氏)。6月には18等以下になるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  12 16.94   17 16.6   1.240   2.073   134   16.0  21:42 (  0, 72)  
May   7  12 17.48   16  5.5   1.333   2.118   128   16.4  21:16 (  0, 71)  

* C/2002 T7 ( LINEAR )

予報通りに、ゆっくりと減光している。1月までは14等で眼視でも見えていたが、2月からは見えなくなった。6月には17等になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   9 24.01   -4 10.9   4.807   5.149   104   16.0  20:17 ( 32, 46)  
May   7   9 23.03   -3 34.0   4.991   5.220    97   16.2  20:25 ( 44, 42)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、3月中旬には16.7等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  13 54.69   46 23.0   3.684   4.256   118   16.3  23:19 (180, 79)  
May   7  13 47.10   47 31.4   3.705   4.216   113   16.3  22:44 (180, 77)  

* 121P/Shoemaker-Holt 2

近日点を過ぎて5ヵ月も経ってから最大光度になるという、変わった彗星。予報通り、5ヶ月経った2月に、最大光度に達している。しかし、今回帰は予報より暗く、15.5等止まりのようだ。眼視では、14.0等以下で見えなかった(2月5日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  10  9.79   31  1.3   2.620   3.008   102   16.3  20:17 ( 68, 80)  
May   7  10 13.82   30 14.1   2.725   3.026    97   16.4  20:25 ( 78, 74)  

* C/2004 RG113 ( LINEAR )

地球に接近して、1月から3月にかけて、CCDでは15.5〜16等に達した。眼視でも14.3等で見えた(2月6日、Reinder J. Bouma)。しかし、今後は地球から遠ざかり、どんどん暗くなっていく。4月中旬もまだ16.5等と明るいが、6月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   9 22.46   27 18.0   1.723   2.065    94   16.8  20:17 ( 73, 70)  
May   7   9 34.20   24 40.6   1.813   2.096    91   17.0  20:25 ( 74, 64)  

* C/2003 T3 ( Tabur )

2004年春に近日点を通過して以来、ずっとやや速いペースで減光してきていたが、2004年の暮れからは、一転して減光が緩やかになったようだ。12月16日にはすでに15.4等だったが、3月6日でもまだ15.8等と、ずっとほぼ同じ明るさを保っている(中村彰正氏)。これからしばらく、16等で見え続けるかもしれない。3月26日現在、16.7等と明るい状態を保っている(門田健一氏)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   9 47.05   35  0.4   4.370   4.600    96   17.0  20:17 ( 94, 77)  
May   7   9 47.55   33 59.1   4.539   4.665    90   17.2  20:25 ( 94, 70)  

* 91P/Russell 3

予報では、4月から6月にかけて、衝の位置で17等に達するはず。ところが、実際には、大口径望遠鏡でも写らないようだ(中村彰正氏)。予報を大きく下回り、20等以下の可能性がある。その一方、1年も前の2004年春には、すでに18等とかなり明るかった、という報告もある(J. Lacruz, A. Sanchez)。何かがこの彗星に起こったのだろうか?

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  15 11.34  -26  6.1   1.640   2.626   164   17.1   0:41 (  0, 29)  
May   7  15  6.90  -25 11.2   1.619   2.620   171   17.1   0:09 (  0, 30)  

* C/2003 O1 ( LINEAR )

遠方のため、2003年夏から1年半も、17.5等で見え続けている。すでに近日点は通過しており、今年はやや暗くなる。それでも、夏まで18等を保つ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30  15 51.31   44 21.2   6.823   7.350   118   17.8   1:20 (180, 81)  
May   7  15 43.23   44 36.2   6.843   7.367   117   17.8   0:45 (180, 80)  

* P/2004 V5 ( LINEAR-Hill )

分裂彗星。まもなく18等以下になる。B核はA核より0.6等ほど暗い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Apr. 30   9 14.05   36 48.9   4.308   4.423    89   17.9  20:17 (102, 70)  
May   7   9 17.74   36  3.2   4.408   4.426    84   18.0  20:25 (102, 64)  

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