今週の明るい彗星 (2005年7月30日:南半球版)

English version
Home page
Updated on August 3, 2005
先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。

---------------------------------------------------------------------

* 21P/Giacobini-Zinner

3月14日には15.2等と暗かった(大島雄二氏)が、4月中に増光し、5月2日には12.3等で眼視でも見え始めた(Juan Jose Gonzalez)。彗星はその後も増光を続け、9.2等に達した(7月2日、Carlos Labordena)。前回1998年には、近日点通過の2週間ほど前に最大光度となったが、今回は近日点まで増光が続いたようだ。現在は、当初の予報よりも1等ほど明るく、9.9等(7月28日、吉田誠一)だが、明け方の空に低い。高度は、8月下旬まで20度以下。10月に13等以下になってから、ようやく30度を超えるようになる。8月2日には、P/2005 JQ5と0.5度まで接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   5 18.71   13 51.1   1.496   1.106    47   10.4   5:29 (233, 22)  
Aug.  6   5 43.85   11 25.1   1.521   1.143    48   10.7   5:23 (235, 23)  

* 9P/Tempel 1

7月4日のディープ・インパクト・ミッションは成功した。5月から衝突の直前まで、2ヵ月ほど10等の明るさで見えていた。集光はだんだん弱くなってきていた。衝突の直後は、中心が明るく輝く姿が、地上でも見えた。Mike Linnoltは、30分の間に集光度が4から8まで変化するのを捉えた。しかし、全光度は、0.5等しか増光しなかった。核光度は1〜2等ほど増光した。彗星の変化は一時的で、翌日にはほぼ元通りの状態に戻っている。彗星への影響が小さかったため、今後は予報通りに暗くなっていくだろう。9月には12等以下になる。南半球では条件が良いが、日本からは8月中旬には高度が20度以下になってしまう。ディープ・インパクト後の観測は少ないが、7月28日にもまだ10.5等と明るい(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  14 33.43  -19 10.6   1.052   1.526    95   10.7  18:44 (147, 72)  
Aug.  6  14 51.20  -21 28.8   1.103   1.539    93   10.9  18:48 (134, 72)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

明け方の低空に姿を現してきた5月12日には、14等で観測された(Michael Mattiazzo)。その後も順調に増光して、近日点を通過した6月中旬には11.3等で見えた(6月16日、Juan Jose Gonzalez)。発見時は近日点を過ぎてから予想外の増光をし、近日点通過の45日後に最大光度となった。今回も、近日点を過ぎた後も明るくなり、7月2日には10.2等に達した(Juan Jose Gonzalez)。だが、その後は減光に転じ、現在は11.6等(7月29日、Juan Jose Gonzalez)。発見時の増光は、例外的なアウトバーストだったようだ。眼視では拡散状。日本では、今後はずっと観測可能。一晩中見えているが、明け方の高度は、8月上旬には15度以下になる。南半球では暗くなるまで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  11 12.88   75  0.5   1.575   1.385    60   11.1  18:44 (165,-26)  
Aug.  6  12  6.08   68  9.9   1.654   1.424    58   11.4  18:48 (161,-21)  

* C/2005 K2 ( LINEAR )

6月上旬に急激に明るくなり、6月10日には8.9等に達した(Juan Jose Gonzalez)。その後は9等で停滞したまま、6月下旬には日本から見えなくなった。7月4日にはまだ写った(Michael Mattiazzo)が、7月10日には12等か、それ以下まで、急激に暗くなった(Terry Lovejoy)。7月5日の近日点通過で太陽に0.54AUまで近づいたため、消滅した可能性がある。南半球では明け方の空に現れてきた。日本からは9月にまで見えない。6月12日には、Giovanni Sosteroら多数によって、核が分裂しているのが捉えられた。分裂核は、6月22日まで見えていたが、23日には見えなくなった(Ernesto Guido, Giovanni Sostero)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   7 42.64  -10 43.2   1.416   0.776    32   11.5   5:29 (277,  9)  
Aug.  6   7 33.75  -11 20.9   1.478   0.886    35   12.1   5:23 (273, 16)  

* P/2005 JQ5 ( Catalina )

周期が4.4年とかなり短い新周期彗星。6月に地球に0.1AUまで大接近した。5月上旬には17.5等とたいへん暗かったが、6月6日に13.5等、6月12日に12.0〜12.5等(Michael Jager)と急激に明るくなり、6月25日には10.3等と眼視でも明るく見えた(Juan Jose Gonzalez)。地球に接近したため、コマは4〜8分角と非常に淡く大きく拡散していた。驚くべきことに、6月24日のサーベイ画像では、8〜9等、視直径20分角という明るく大きな姿で写った(Terry Lovejoy)。再び明け方の空に現れて来た。7月28日には9.5等以下で見えなかった(吉田誠一)が、8月2日のMichael Jagerの観測では、約11.5等と、この予報通り、まだ明るい。但し、まだ地球から0.3AUとかなり近いため、淡く大きく拡散して、空の条件が良くないとかなり見づらく、CCDでも写りづらいだろう。8月2日には、21Pと0.5度まで接近する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   5 31.13   12 17.3   0.310   0.826    45   11.6   5:29 (237, 21)  
Aug.  6   5 29.52   12 22.8   0.374   0.838    51   12.1   5:23 (232, 25)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、急激に増光し、南天に去った後の3月から4月にかけて8.0等に達した(3月4日及び4月7日、Alexandre Amorim)。4月10日に近日点を通過した後は、5月12日に8.9等(Michael Mattiazzo)、5月31日に10〜10.5等(Terry Lovejoy)と、一転してゆっくりと減光している。現在もまだ11.4等と明るい(7月28日、吉田誠一)。日本からは今後は、暗くなっていく様子をずっと条件良く観測できる。6月25日には、核が分裂しているのが見つかった。副核は主核より0.7等ほど暗く、CCDでも2つの核が写る。分裂しても、彗星の明るさに影響はないようだ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   1 29.53   19 30.3   1.597   2.019    98   11.6   4:59 (180, 36)  
Aug.  6   1 17.36   22  0.1   1.576   2.108   106   11.7   4:20 (180, 33)  

* C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

新彗星。CCDでは14等だが、眼視では12.4等と明るい(7月8日、Juan Jose Gonzalez)。9月まで12等を保つ。北天を移動するため、南半球では暗くなるまで見えない。日本からもずっと明け方の低空で、暗くなるまで高くならない。7月28日には11.0等と報告されている(吉田誠一)ので、増光しているのかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   5 48.65   50 39.0   1.635   1.186    46   11.8   5:29 (213, -9)  
Aug.  6   6 43.65   52 23.5   1.622   1.155    45   11.7   5:23 (215,-14)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、7月29日には11.9等まで暗くなってきた(Carlos Labordena)。視直径は約2〜2.5分角とだいぶ小さくなり、かなり拡散してきた。日本からは、10月に14等になるまで、眼視で見える時期はずっと好条件で観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  13 46.71   22 47.4   3.014   2.862    71   12.0  18:44 (157, 29)  
Aug.  6  13 54.40   20 44.5   3.159   2.939    68   12.2  18:48 (150, 28)  

* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、4月初めに近日点を通過するまで、ずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いてしまった。3月中旬から5月初めまで8等を保ったが、5月中旬には8.4等と、予報通り、少し暗くなり始めたようだ(5月12日、Michael Mattiazzo)。今後、日本からは、9月下旬に明け方の超低空に14等で現れるまで観測できない。南半球でも、7月上旬までは高度が低くなっていた。その間に、彗星は12等まで、急激に暗くなってしまったはず。しかし、5月中旬以降の観測がなく、減光の様子が良く分からない。軌道計算では、異常に大きな非重力効果が現れているが、その意味はまだ明らかにされていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   6 58.82  -33 33.1   2.483   2.112    57   12.2   5:29 (292, 30)  
Aug.  6   7  7.27  -33 49.9   2.570   2.202    57   12.4   5:23 (291, 32)  

* 37P/Forbes

1月には19等と暗かったが、予報通りに増光して、6月7日には12.5等で眼視でも見え始めた(John Drummond)。現在は11.7等(7月1日、Nicolas Biver)。9月まで12等で見える。なお、前回の回帰では、眼視ではこの予報より1.5等ほど明るかった。今回も、眼視では11.0等前後に達する可能性もある。南半球では好条件だが、日本からはずっと南に低い。今後は少しずつ高くなるが、30度を超えるのは9月になってから。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  16 27.61  -31 40.5   0.771   1.573   122   12.4  19:56 (180, 87)  
Aug.  6  16 41.57  -30 31.3   0.806   1.573   119   12.5  19:42 (180, 85)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達する。3月5日には15.1等(津村光則氏)と、順調に明るくなってきていた。その後、しばらく観測できなかったが、南半球では再び高く見えるようになってきている。だが、3月中旬以降の観測がなく、現在の様子は不明。今後、南半球ではずっと観測可能。日本では、8月末から9月上旬にかけて、明け方の超低空で12等で見える以外は、2006年3月までずっと見えない。2006年3月以降は、暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   5 29.53  -24  4.8   3.252   2.925    62   12.7   5:29 (271, 44)  
Aug.  6   5 35.55  -26 12.6   3.109   2.858    66   12.5   5:23 (272, 48)  

* C/2005 E2 ( McNaught )

3月に発見された頃は16.4等だった(3月12日、R. H. McNaught)が、6月6日には14.4等まで増光してきている(大島雄二氏)。2006年の初めに10等に達すると期待されている。南半球では、11月までずっと高い位置で、明るくなっていく様子を観測できるが、日本からは、9月までずっと高度が15度ほどで、高くならないので、眼視ではなかなか観測できないかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  20  1.83  -40  6.0   2.110   3.071   157   12.9  23:28 (  0, 85)  
Aug.  6  19 54.06  -39 59.1   2.067   3.002   152   12.8  22:53 (  0, 85)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

2004年は、シーズンを通して常に13等より明るく見えていた。2005年は、夏から冬にかけて、日本では天頂付近と非常に良い条件で見られる。だが、2005年は活動が弱いようだ。5月31日に14.2等(門田健一氏)で見えた後は、6月中は核光度で16等と暗かった。6月29日には12.8等と明るく、視直径2.5分角の淡く集光のない姿が捉えられている(Jiri Srba)が、7月15日には13.3等以下で見えなかった(Reinder J. Bouma)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   2 17.52   23 30.8   5.716   5.752    86   13.5   5:29 (185, 31)  
Aug.  6   2 19.28   23 52.0   5.609   5.753    93   13.4   5:21 (180, 31)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光した。眼視では3月15日に10.7等(Alexandre Amorim)、CCDでは4月4日に11.5等(津村光則氏)まで暗くなり、西空に沈んだ。南半球では、6月中旬から明け方の空に現れて来ているが、まだ観測されていない。日本でも明け方の空に現れて来た。まだ13等台を保ち、眼視で見える可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   4 32.23   -4 44.6   4.366   4.036    64   13.7   5:29 (238, 43)  
Aug.  6   4 32.37   -5  8.2   4.333   4.109    70   13.7   5:23 (233, 48)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年までの1年間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速い。その後は5月まで、15〜15.5等を保った。しばらく観測できなかったが、8月には再び明け方の空で高くなってくる。冬には13等に達し、眼視でも見えるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   7 53.60   45  7.8   6.408   5.533    28   14.7   5:29 (230,-23)  
Aug.  6   8  2.97   45  2.6   6.359   5.515    31   14.7   5:23 (229,-21)  

* P/2004 F3 ( NEAT )

2004年春に発見された明るい新周期彗星。2004年の春から夏にかけて、15.0〜15.5等と明るく観測された。計算上は遠日点でも19等と明るいはずだが、2004年まで発見されなかったことを考えると、一時的に明るくなっていたのかもしれない、とも思われた。だが、2005年になっても同じ明るさを保っている。現在は14.8等(5月15日、中村彰正氏)。秋まで14.5等で観測できると思われる。但し、日本からの高度はずっと20度前後で、かなり低いため、眼視で見るのは難しいだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  20  3.95  -36 18.0   2.091   3.068   160   15.0  23:30 (  0, 89)  
Aug.  6  19 58.87  -36 43.5   2.130   3.081   155   15.0  22:58 (  0, 88)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

1月には16.4等だったが、衝となった5月には14.6等まで明るくなった(1月26日と5月31日、門田健一氏)。眼視でも14.3等で見えた(5月7日、Juan Jose Gonzalez)。その後は少し暗くなるはずだったが、眼視では7月10日に13.8等と、さらに明るくなっている(Reinder J. Bouma)。すでに夕方の空に傾いてきているが、この予報より1等ほど明るく、13.5〜14等で見えそう。但し、CCDによる核光度は、7月には15.5等と、逆に暗く報告されるようになっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  15 24.12  -21  3.2   2.664   3.118   107   15.0  18:52 (180, 76)  
Aug.  6  15 27.49  -21 24.8   2.749   3.111   101   15.1  18:48 (160, 76)  

* 10P/Tempel 2

明け方の空で、次第に高く見えるようになって来たが、今後は暗くなっていく。5月12日には13.6等と、ほぼ予報通りの明るさだった(Michael Mattiazzo)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   4 24.20   11 12.1   2.434   2.139    61   15.1   5:29 (223, 32)  
Aug.  6   4 34.80   11 22.0   2.403   2.183    65   15.2   5:23 (220, 34)  

* C/2005 K1 ( Skiff )

CCDによる核光度は16.5〜17等とたいへん暗く報告されているが、実際には15.7等と明るい(6月26日、Giovanni Sostero)。鋭く集光しており、細く長い尾も見えている。2005年の夏と2006年の夏に15等に達する。南下していくため、日本からは2005年の方が条件が良い。眼視で13.8等でも見えている(7月28日、吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  16 28.12   50 36.5   3.660   3.831    91   15.2  19:55 (180,  5)  
Aug.  6  16 27.08   48  4.3   3.666   3.815    90   15.1  19:26 (180,  7)  

* 32P/Comas Sola

11月からずっと12.5〜13.0等を保ち、5月4日にもまだ12.7等で眼視で見えていた(吉田誠一)。だが、今回帰はもう観測不可能。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  10 19.65   20  4.0   3.032   2.147    24   15.2  18:44 (115,  1)  
Aug.  6  10 34.93   18 31.0   3.090   2.180    21   15.4  18:48 (112, -1)  

* C/2004 L2 ( LINEAR )

2006年1月まで長期に渡って15.5等を保つ。南半球では好条件だが、日本からは見えない。日本からは、2006年8月にようやく観測できるようになるが、その頃には16.5〜17等まで暗くなってしまう。8月は小マゼラン雲の中を通過するので、観測しづらいかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   0 39.57  -68  4.2   3.316   3.897   117   15.3   4:09 (  0, 57)  
Aug.  6   0 45.52  -69 34.4   3.310   3.882   117   15.3   3:47 (  0, 56)  

* P/2005 K3 ( McNaught )

北上して日本からも高く見えるようになってきた。7月から11月にかけて、15.5等で条件良く観測できる。もしかしたら、眼視でも見えるかもしれない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   2 31.01   17 29.1   1.200   1.515    85   15.4   5:29 (189, 37)  
Aug.  6   2 48.00   20 34.2   1.158   1.510    87   15.3   5:23 (187, 34)  

* C/2004 Q1 ( Tucker )

2月までは大きく、集光も強くて見やすかったが、3月には拡散状になってきた。5月4日でもまだ12.8等と、眼視では明るく見えていた(吉田誠一)。近日点通過後の減光は緩やかで、もうしばらく14等で見られそう。だが、5月中旬以降の眼視観測は報告されていない。今後はゆっくりと夕空に低くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  10 45.91   51 59.5   4.043   3.357    41   15.4  18:44 (144,-15)  
Aug.  6  10 58.85   50 17.9   4.119   3.414    40   15.6  18:48 (141,-16)  

* C/2004 K1 ( Catalina )

2月初めには16.5等だったが、衝となった5月には眼視で15.0等と観測されている(5月7日、村上茂樹氏)。その後は少し暗くなるはずだったが、6月13日にはCCDで14.1等と、さらに1等ほど明るくなった(江崎裕介氏)。7月10日には眼視で14.3等で見えている(Edwin van Dijk)。すでに夕方の空に傾いてきているが、この予報より1等ほど明るく、14.5等で見えそう。但し、CCDによる核光度は、6月に16等、7月に16.5等と、逆にかなり暗く報告されるようになっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  14  3.88   14  7.3   3.473   3.407    77   15.5  18:44 (157, 38)  
Aug.  6  13 59.18   13 22.6   3.607   3.412    70   15.6  18:48 (147, 35)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、5月中旬には16〜16.5等まで増光してきている。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速い。2006年1月頃には、日本からは低いが、14.5等になりそう。2005年春から2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30  13 16.09   48 30.6   4.117   3.765    62   15.9  18:44 (161,  2)  
Aug.  6  13 20.21   48 10.8   4.127   3.731    60   15.8  18:48 (156,  1)  

* 101P/Chernykh

7月10日に17.0等と、予報通りの明るさで観測された。9月から12月にかけて15.5等に達する。すでに明け方の空に高く見えるようになっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   0 25.92   -1 34.1   1.992   2.666   121   16.6   3:56 (180, 57)  
Aug.  6   0 29.03   -1 36.6   1.897   2.639   127   16.4   3:31 (180, 57)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

しばらく低かったが、再び高く見えるようになってきた。ゆっくりと減光中だが、まだ16等と明るい。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   2  6.86   62 14.8   5.703   5.565    77   17.0   5:29 (181, -7)  
Aug.  6   2  4.92   62 47.0   5.687   5.631    81   17.0   5:07 (180, -8)  

* C/2005 N5 ( Catalina )

新彗星。9月に17等に達する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
July 30   1 41.68    3 27.4   1.135   1.672   101   17.5   5:11 (180, 51)  
Aug.  6   2  1.39    2 24.2   1.084   1.657   104   17.4   5:03 (180, 53)  

---------------------------------------------------------------------

Copyright(C) Seiichi Yoshida (comet@aerith.net). All rights reserved.