今週の明るい彗星 (2005年10月8日:北半球版)

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Updated on October 10, 2005
先週 南半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、北緯35度の地点での値です。

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* C/2005 E2 ( McNaught )

3月に発見された頃は16.4等だった(3月12日、R. H. McNaught)が、順調に増光し、現在は11.4等(9月25日、Juan Jose Gonzalez)。視直径は1分角とかなり小さく、たいへん強く集光している。南半球では、11月までずっと高い位置で、明るくなっていく様子を観測できる。日本からの高度は、10月から12月にかけて25度程度にしかならない。2006年の初めに10等に達する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  19 33.39  -32 41.5   2.083   2.388    95   11.8  18:58 (  8, 22)  
Oct. 15  19 38.82  -31 28.6   2.104   2.322    89   11.7  18:49 ( 11, 23)  

* C/2004 B1 ( LINEAR )

2006年春に9等に達すると期待されていたが、予想より遥かに暗い。8月1日には13.9等まで明るくなってきていた(Michael Mattiazzo)。その後は急激に増光し、9月末には11等になっているはずであった。日本からは見えないが、南半球では好条件で観測できる。しかし、実際には10月になっても12.4等でしかない(10月2日、Michael Mattiazzo)。C/2003 T4と同じく、増光がかなり鈍いタイプの彗星のようだ。11等止まりと思われる。2006年3月以降は、日本からも暗くなっていく様子をずっと観測できるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   6 15.74  -63 34.2   2.061   2.275    89   12.1   4:36 (356, -9)  
Oct. 15   6 12.59  -69 42.7   2.015   2.214    87   11.9   4:38 (  0,-15)  

* C/2005 P3 ( SWAN )

8月下旬に公開されたSWANの画像から多数の人によって発見された新彗星。眼視では9.5等と明るかった(8月25日、Alan Hale)。8月9日に近日点を通過しており、9月には急激に減光した。現在は12.2等まで暗くなっている(9月21日、Juan Jose Gonzalez)。拡散しているため、CCDではすでに15等と暗く報告されている。これから明け方の空で次第に高くなっていくが、10月には13等になる。南半球では、発見前に夕空で条件良く見えていたはずだが、今後はもう見えない。9月下旬にふくろう星雲とM108の側を通過したが、Michael Jagerの素晴らしい写真が公開されている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  10 54.91   63 14.1   1.230   1.333    72   12.7   4:36 (213, 36)  
Oct. 15  10 36.84   67 44.2   1.204   1.446    81   13.0   4:41 (208, 41)  

* C/2005 N1 ( Juels-Holvorcem )

8月には11.4等に達した(8月12日、Juan Jose Gonzalez)。9月上旬からは暗くなっていくと思われたが、10月7日にもまだ11.8等と、明るい状態を保っている(Juan Jose Gonzalez)。しばらく明け方の空に低かったが、今後は少しずつ高くなる。だが、今後は次第に暗くなり、高度が30度を越える11月末には、14.5等以下になってしまう。南半球では12月まで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  11 59.56   26  6.2   2.050   1.351    34   12.9   4:36 (246, 11)  
Oct. 15  12 13.99   22 47.0   2.107   1.414    35   13.1   4:41 (251, 13)  

* 169P/NEAT

2002年に発見された当時は小惑星と思われていたが、回帰した今回は尾が観測され、彗星だと判明した。8月上旬に地球に大接近し、15等から12等へと急激に明るくなった。再び明け方の空に現れてきた9月には更に増光し、9月14日に10.3等に達した(Juan Jose Gonzalez)。9月25日にも11.0等(Michael Jager)と明るかった。8月は拡散していたが、現在は集光が強くなってきたようだ。だが、現在は急激に減光中。10月7日には12.3等まで暗くなってきた(Juan Jose Gonzalez)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  10 10.35    2 43.1   1.007   0.716    41   12.9   4:36 (281, 20)  
Oct. 15  10 28.73    1  1.6   1.107   0.790    43   14.0   4:41 (285, 22)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

5月からずっと15等前後と暗い状態が続き、眼視では見えない状態が続いていた。9月3日にも13.5等以下で見えなかった(Reinder J. Bouma)。だが、9月9日にバーストを起こし、13等まで明るくなった(Stephane Garro)。しかし、すでにそのバーストは収まり、現在は14.2等と再び暗くなっている(10月1日、Maciej Reszelski)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   2 10.70   24 56.1   4.852   5.763   153   13.1   1:05 (  0, 80)  
Oct. 15   2  7.47   24 46.3   4.817   5.765   160   13.1   0:34 (  0, 80)  

* 9P/Tempel 1

5月から8月までずっと10等を保ち、8月5日にもまだ10.9等(吉田誠一)と明るかった。だが、その後は減光し、10月1日には13.9等まで暗くなってきている(津村光則氏)。日本からはすでに夕空にかなり低くなってしまっており、最近の観測は少ない。ただ、12月まで高度17度と、ずっと夕空の低空ながらも見え続ける。南半球では11月まで高く見える。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  17 57.56  -32  7.1   1.742   1.769    74   13.4  18:58 ( 28, 16)  
Oct. 15  18 18.62  -32  7.6   1.831   1.803    72   13.7  18:49 ( 27, 17)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

1月初めには7.5等と、双眼鏡で楽に見える明るさだったが、その後は夕空で急激に拡散、減光した。眼視では3月15日に10.7等(Alexandre Amorim)、CCDでは4月4日に11.5等(津村光則氏)まで暗くなり、西空に沈んだ。近日点通過後の減光は遅く、現在もまだ12.8等と、眼視で明るく見えている(9月30日、Juan Jose Gonzalez)。太陽から遠いので、8月初めに見え始めた後は、ほぼ同じ明るさを保っている。今後もしばらく12〜13等で見られそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   3 59.19  -10 36.2   4.031   4.748   131   13.5   2:53 (  0, 44)  
Oct. 15   3 51.64  -11 10.6   4.035   4.817   137   13.5   2:18 (  0, 44)  

* C/2005 A1 ( LINEAR )

日本から見えていた1月は11等台で小さい姿だったが、急激に増光し、南天に去った後の3月から4月にかけて8.0等に達した(3月4日及び4月7日、Alexandre Amorim)。4月10日に近日点を通過した後は、一転してゆっくりと減光している。それでも、さすがに現在は13.2等と暗くなってきた(10月1日、Maciej Reszelski)。日本からは今後は、暗くなっていく様子をずっと条件良く観測できる。6月25日には、核が分裂しているのが見つかった。いまだにCCDでは2つの核が写る。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  22 44.69   28 23.1   2.029   2.882   141   13.6  21:35 (  0, 83)  
Oct. 15  22 34.68   27 36.6   2.160   2.964   136   13.9  20:57 (  0, 83)  

* C/2004 Q2 ( Machholz )

1月上旬の最盛期には、3.5等、視直径30分角という巨大な姿が、頭上高く、たいへん明るく見えた。その後は次第に暗くなってきており、9月3日には12.5等(Edwin van Dijk)、9月25日には13.6等(吉本勝己氏)まで暗くなってきた。視直径は約2分角とだいぶ小さくなり、かなり拡散してきた。日本からは発見以来、1年間ずっと観測できたが、次第に高度が低くなってきた。まもなく西空に沈むが、12月には再び明け方の空に15等で現れる。その後、CCDでは来年夏までずっと観測できるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  15  4.58    7 12.0   4.384   3.611    35   13.8  18:58 ( 88, 16)  
Oct. 15  15 12.31    6 10.1   4.497   3.684    31   13.9  18:49 ( 88, 13)  

* 21P/Giacobini-Zinner

前回1998年には近日点通過の2週間ほど前に最大光度となったが、今回は近日点まで増光が続き、7月2日に9.2等に達した(Carlos Labordena)。その後、8月5日に10.4等(吉田誠一)、9月18日に12.7等(Maciej Reszelski)、10月1日に14.2等(津村光則氏)と、急激に暗くなってきている。今後、日本からはずっと高度が30度あたりのまま暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   8 17.44  -10 27.4   1.726   1.648    68   13.9   4:36 (314, 32)  
Oct. 15   8 27.20  -12 38.9   1.735   1.712    71   14.2   4:41 (321, 33)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

2003年末から2005年初めまでの間に、18等から15等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、かなり増光のペースが速かった。しばらく観測できなかったが、再び明け方の空で高くなって来た。9月3日に14.9等と、予報どおりに明るくなってきている(門田健一氏)。すでに13.5等で眼視でも見えると思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   9 21.20   45  3.8   5.641   5.375    69   14.2   4:36 (239, 48)  
Oct. 15   9 28.62   45 14.0   5.540   5.361    74   14.2   4:41 (239, 52)  

* 37P/Forbes

6月から8月にかけて12等を保ち、8月2日にもまだ12.2等と明るかった(Juan Jose Gonzalez)が、9月8日には13.0等まで暗くなってきた(吉田誠一)。CCDでは、9月23日に15.6等まで暗くなってきた(津村光則氏)。日本からはずっと南に低かった。今後は少しずつ高くなっていくが、暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  19 16.85  -20 31.2   1.332   1.709    93   14.3  18:58 ( 14, 33)  
Oct. 15  19 34.31  -19 18.1   1.412   1.737    90   14.5  18:49 ( 14, 34)  

* P/2005 R2 ( Van Ness )

新彗星。16〜20等とかなり暗く報告されていたが、実際には14等と、公表されているよりもかなり明るい(9月24日、Michael Jager)。Michael Jagerの画像では、拡散している訳ではないようだ。眼視でも、13.6等と明るく見えている(9月25日、Werner Hasubick)。冬まで条件良く観測できるが、次第に暗くなっていく。2004年春から夏にかけても15等で見えていたはずだが、発見されなかった。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   2 12.38   29 34.9   1.772   2.684   149   14.5   1:07 (  0, 85)  
Oct. 15   2  6.30   29 23.6   1.766   2.710   156   14.6   0:33 (  0, 84)  

* 161P/2004 V2 ( Hartley-IRAS )

前回1984年の回帰では、近日点を過ぎてから予想外の増光をし、近日点通過の45日後に最大光度となった。今回も、近日点の頃は11.3等だった(6月16日、Juan Jose Gonzalez)が、近日点を過ぎた後も明るくなり、7月2日には10.2等に達した(Juan Jose Gonzalez)。だが今回は、近日点通過の20日後から減光に転じた。発見時の増光は、例外的なアウトバーストだったようだ。9月3日には12.6等(Reinder J. Bouma)と、だいぶ暗くなってきた。拡散しているため、CCDではすでに16〜17等とかなり暗い。10月から11月にかけては超低空になってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  13 51.55   30 19.6   2.601   1.924    38   14.7  18:58 (117, 14)  
Oct. 15  13 57.42   28 13.9   2.680   1.988    37   15.1  18:49 (117, 11)  

* P/2005 K3 ( McNaught )

5月に発見された頃は16.8等だった(5月20日、R. H. McNaught)が、急激に増光し、14等に達している(8月2日、Michael Jager)。眼視でも13.7等で見えている(9月3日、Edwin van Dijk)。北天を移動するため、日本からはずっと高く観測できる。11月まで眼視でも14等で見えそう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   4 51.39   44 48.5   0.926   1.629   115   14.8   3:45 (180, 80)  
Oct. 15   4 56.65   46 52.6   0.914   1.658   120   14.9   3:23 (180, 78)  

* P/2004 VR8 ( LONEOS )

2004年11月に発見された時には18等と暗かったが、2005年初めにかけて、かなり急激に明るくなり、5月7日には16.0等に達した(門田健一氏)。明け方の空に再び現れて来たが、9月30日に15.2等と、予報通りに増光が続いていた(門田健一氏)。今後、2006年春までしばらく15等を保つ。日本からは、2006年夏に暗くなるまで、ずっと条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  11  9.01   21 34.3   3.105   2.392    37   15.1   4:36 (256, 19)  
Oct. 15  11 23.25   20 32.6   3.064   2.400    40   15.1   4:41 (260, 22)  

* C/2003 T4 ( LINEAR )

発見以来、4月初めに近日点を通過するまで、ずっと、ふつうの彗星より鈍い増光が続いてしまった。日本からは3月までしか見えなかったが、南半球で観測が続き、3月中旬から5月中旬まで8等を保った。南半球でも、7月上旬までは高度が低くなっていたが、その間に、彗星は急激に暗くなってしまった。8月1日にはまだ13.0等だった(Michael Mattiazzo)が、日本から見え始めた10月1日には、16.0等まで暗くなってしまっていた(津村光則氏)。近日点通過後は、一転して急激に暗くなっているようだ。日本からは、今後も年末までずっと高度は10度前後と低いまま。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   7 34.68  -41 17.4   3.014   2.982    78   15.1   4:36 (339,  9)  
Oct. 15   7 31.55  -42 21.7   3.036   3.065    82   15.3   4:41 (346, 11)  

* C/2005 K1 ( Skiff )

CCDによる核光度は16.5〜17等とたいへん暗く報告されているが、実際には15.7等と明るい(6月26日、Giovanni Sostero)。鋭く集光しており、細く長い尾も見えている。2005年の夏と2006年の夏に15等に達する。南下していくため、日本からは2005年の方が条件が良い。高度が高い頃は眼視でも13.8等で見えていた(7月28日、吉田誠一)が、最近はやや低くなり、眼視では観測されていない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  16 58.64   24 46.6   3.993   3.714    66   15.2  18:58 ( 89, 48)  
Oct. 15  17  5.01   22 31.8   4.050   3.708    63   15.2  18:49 ( 88, 45)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2004年春に発見された小惑星2004 FS101の再発見。1月中旬には18等だったが、ふつうの彗星と比べて、やや速いペースで明るくなってきており、9月初めには16等に達している。2006年1月頃には14.5等になりそう。2006年暮れにかけて、長い間15〜16等で見える。北天を移動するため、日本からはずっと観測できる。但し、最も明るくなる時期にはやや低くなってしまう。高度が高かった8月5日には14.0等以下で、眼視では見えなかった(吉田誠一)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  14 35.97   46 46.4   3.905   3.467    57   15.3  18:58 (129, 29)  
Oct. 15  14 48.62   46 54.8   3.853   3.443    58   15.2  18:49 (129, 28)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

1月には16.4等だったが、衝となった5月には14.6等まで明るくなった(1月26日と5月31日、門田健一氏)。眼視でも14.3等で見えた(5月7日、Juan Jose Gonzalez)。その後は少し暗くなるはずだったが、眼視では7月10日に13.8等と、さらに明るくなった(Reinder J. Bouma)。但し、CCDによる核光度は、7月には15.5等と、逆に暗く報告されるようになった。すでに夕空に低く、まもなく観測できなくなる。2006年夏にも再び15等で観測できるが、その後は暗くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  16 33.31  -25 29.0   3.506   3.059    55   15.4  18:58 ( 47, 11)  
Oct. 15  16 43.62  -25 53.9   3.578   3.055    51   15.5  18:49 ( 49, 10)  

* 101P/Chernykh

7月10日に17.0等で観測された後は、10月1日には15.0等と、予報通りに明るくなってきている(津村光則氏)。かつては不安定な光度変化を見せたこともある彗星だが、今回は安定しているようだ。12月まで15等を保つ。眼視でも14等台で見えると思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   0 17.52   -5 50.5   1.466   2.445   165   15.5  23:08 (  0, 49)  
Oct. 15   0 14.52   -6 15.3   1.476   2.429   158   15.5  22:37 (  0, 49)  

* 10P/Tempel 2

5月12日には13.6等と、ほぼ予報通りの明るさだった(Michael Mattiazzo)。その後、日本からも高く見えるようになっても、なかなか観測は報告されなかった。実際には、9月3日に17.1等(門田健一氏)と、予報より早く暗くなってしまったようだ。それでも、しばらくは17等を保つと思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   5 25.17   10  3.8   2.010   2.570   112   16.1   4:19 (  0, 65)  
Oct. 15   5 24.37    9 46.6   1.969   2.611   119   16.2   3:51 (  0, 65)  

* 168P/2005 N2 ( Hergenrother )

1998年に発見された周期彗星の初回帰だが、条件が良く、発見時より明るい。7月に19.5等で検出された後は、9月には16等まで、予報通りに明るくなってきている。10月から11月にかけて16等で高く見えるが、年末には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8  21 20.49  -19 31.0   0.655   1.454   121   16.2  20:12 (  0, 36)  
Oct. 15  21 24.90  -14 51.2   0.679   1.441   117   16.2  19:49 (  0, 40)  

* C/2005 N5 ( Catalina )

7月に18等で発見された後、8月から9月にかけて16等まで明るくなった。10月まで16.5等で高く見えそう。その後は暗くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   4  1.34  -15 19.5   0.923   1.736   129   16.4   2:55 (  0, 40)  
Oct. 15   4  4.46  -17  1.2   0.938   1.769   132   16.5   2:31 (  0, 38)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

2004年夏から冬までの半年間に、19等から17等まで増光した。これは、ふつうの彗星と比べて、やや増光のペースが速かった。しばらく低かったが、再び高くなってきた。9月12日に17.1等と、ほぼ予報通りの明るさで観測された(大島雄二氏)。来年春にかけて、長期に渡って16等で条件良く見られる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   9 31.39   53 26.5   5.271   5.068    72   16.5   4:36 (227, 46)  
Oct. 15   9 41.51   53 53.3   5.182   5.058    77   16.4   4:41 (226, 50)  

* P/2005 R1 ( NEAT )

新彗星。9月9日に16.8等(大島雄二氏)。11月まで16.5等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   0 32.06   31 45.4   1.103   2.047   153   16.6  23:22 (  0, 87)  
Oct. 15   0 30.44   30 46.7   1.101   2.048   154   16.6  22:53 (  0, 86)  

* 171P/2005 R3 ( Spahr )

9月7日に17.3等(Filip Fratev)と、予報どおりの明るさで検出された。12月まで17.5等を保つ。これまで低かったが、今後は高く見えるようになる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   9 15.13   17 40.1   2.053   1.760    58   17.2   4:36 (276, 40)  
Oct. 15   9 32.63   17 35.7   2.009   1.773    61   17.2   4:41 (279, 43)  

* 119P/Parker-Hartley

2004年の秋に17等に達した。再び明け方の空に高く見えるようになってきた。冬に再び17等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   7 34.00   19  3.4   3.097   3.129    82   17.4   4:36 (296, 61)  
Oct. 15   7 39.91   18 37.5   3.009   3.137    88   17.3   4:41 (306, 65)  

* 65P/Gunn

秋から冬にかけて再び衝となり、17.5等で高く見える。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   4 15.18   18 22.1   3.756   4.459   129   17.5   3:09 (  0, 73)  
Oct. 15   4 12.64   18 20.1   3.688   4.469   136   17.4   2:39 (  0, 73)  

* C/2001 Q4 ( NEAT )

ゆっくりと減光中。12月には18等以下になるが、それまでずっと高く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   0 59.45   63 17.2   5.613   6.208   122   17.5  23:49 (180, 62)  
Oct. 15   0 50.38   62 36.8   5.638   6.271   125   17.5  23:13 (180, 62)  

* C/2004 L1 ( LINEAR )

2005年の春に近日点を通過する際に13等に達すると期待されたが、実際にはかなり増光が鈍く、14.5等と明るくならなかった。再び明け方の空で高くなってきた。2004年に発見された時と同じ距離まで遠ざかったので、発見時と同じく17.5等で見えていると思われる。但し、近日点通過後はふつうの彗星と同じように暗くなっているとすれば、すでに18等以下になっている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Oct.  8   8 34.19    4 30.5   3.285   3.015    65   17.7   4:36 (297, 40)  
Oct. 15   8 30.45    4 29.0   3.204   3.071    73   17.7   4:41 (307, 46)  

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