今週の明るい彗星 (2006年11月18日:南半球版)

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Updated on November 18, 2006
先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。

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* C/2006 P1 ( McNaught )

発見時には17等と報告されたが、実際には14等とかなり明るかった(8月21日、Terry Lovejoy)。その後も急激に増光して、すでに9.1等とかなり明るくなっている(11月16日、Juan Jose Gonzalez)。かなり大きく、集光して見えるようになってきた。だが、すでに夕空の超低空で、まもなく見えなくなる。1月中旬に太陽に0.17AUまで接近し、1等に達すると思われるが、その頃は観測できない。南半球では、1月下旬に3.5〜4等で現れ、その後は次第に暗くなっていく様子をずっと観測できる。日本からは二度と見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  17  4.59  -13  0.1   2.313   1.455    22    8.7  20:25 ( 69, -6)  
Nov. 25  17 14.45  -12 31.8   2.212   1.320    19    7.8  20:34 ( 66,-12)  

* C/2006 M4 ( SWAN )

10月上旬から中旬にかけて、5.5〜6.0等で見え続けた後、10月24日に突如としてバーストを起こし、翌25日には4.2等に達した(Maik Meyer)。肉眼で楽に見えるようになり、双眼鏡では5度もの長い尾が伸びて見えた。だが、現在は減光中で、すでに7.0等まで暗くなっている(11月16日、Juan Jose Gonzalez)。今後、日本からは1月上旬まで、夕空で次第に暗くなっていく様子を観測できる。南半球では、来年4月に15等以下になるまで見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  19  3.55   14 12.7   1.318   1.217    61    7.8  20:25 (109,  2)  
Nov. 25  19 32.26    9 17.9   1.492   1.311    59    8.5  20:34 (104,  3)  

* C/2006 L1 ( Garradd )

6月以降、しばらく観測されていなかったが、久しぶりに明け方の空に現れて来た10月には、13等から10等へと、かなり急激に増光した。現在は9.4等(11月14日、Juan Jose Gonzalez)。12月に衝となり、地球に接近するため、12月まで、しばらく9〜10等と明るく見えそう。明るく大きいが、集光は弱い。日本からは絶好の条件で観測できる。1月からは急激に暗くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   9 32.80   16 19.1   1.084   1.532    95    9.2   3:05 (224, 26)  
Nov. 25   9 10.07   23 37.3   0.927   1.563   109    8.9   3:00 (210, 25)  

* 4P/Faye

現在は9.5等(11月14日、Juan Jose Gonzalez)で、最大光度に達している。集光が強く見やすい。12月まで9〜10等を保ち、最高の条件で観測できる。その後も、5月に16等になるまで、ずっと観測できる。3月頃まで、長期に渡って眼視で見え続けるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   2 10.80    3 16.6   0.720   1.668   154    9.5  22:21 (180, 52)  
Nov. 25   2 13.12    2 32.1   0.749   1.670   147    9.6  21:56 (180, 52)  

* C/2006 L2 ( McNaught )

ずっと夕空の低空だったため、観測が少ない。CCDでは14等と報告されているが、眼視では11.5等と明るく報告されている(10月14日、Juan Jose Gonzalez)。10月から11月にかけて、いったん夕空に低すぎて見えなくなるが、12月からは明け方の空で高く昇るようになってくる。その後は3月まで13等を保ち、長期に渡って眼視で見えるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  15 45.85   12  4.4   2.771   1.994    31   12.7  20:25 ( 78,-37)  
Nov. 25  15 56.29   14  2.4   2.725   1.995    34   12.7   3:00 (283,-41)  

* 29P/Schwassmann-Wachmann 1

10月中旬に再びバーストを起こし、11.5等とかなり明るくなった(10月16日、Maciej Reszelski)。現在は拡散しているが、まだ12.1等と明るい(11月11日、Jose Carvajal)。今年は、7月初めに明け方の空に現れて来て以来、ずっと12〜13等と明るく、眼視で見え続けている。3月までは好条件で観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   4  7.95   31 37.2   4.895   5.856   165   13.2   0:22 (180, 23)  
Nov. 25   4  4.12   31 26.9   4.885   5.858   169   13.2  23:46 (180, 24)  

* 181P/2006 U4 ( Shoemaker-Levy 6 )

15年ぶりに検出された。今回は条件が良く、11月に13.5等に達すると期待されていた。だが、10月26日に検出された時点では、17.4等(R. H. McNaught)と、予報より3等も暗かった。ところが、11月13日には、眼視で12.0等と、たいへん明るく報告されている(Alexandre Amorim)。Michael Jagerの11月15日の画像でも、14.5等と明るく写ったと報告されている。核光度は極めて暗いが、全光度はかなり明るいようだ。今後は、日本からも次第に高く昇るようになる。条件が良ければ明るく見えるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  20 53.55  -29 28.5   0.921   1.132    72   13.7  20:25 ( 84, 48)  
Nov. 25  21 21.91  -25  8.3   0.910   1.128    72   13.4  20:34 ( 88, 44)  

* C/2005 YW ( LINEAR )

しばらく観測できなかったが、久しぶりに明け方の空に現れて来ると、彗星として活動しており、予想よりかなり明るくなっていた。現在は13.7等で、眼視でも見えている(10月31日、吉田誠一)。今後、3月までしばらく13〜14等を保つ。南半球では条件良く観測できる。だが、日本からは、11月に高度20度まで昇った後は、南に下がり、12月までしか見えない。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  11 39.75  -22 17.2   2.420   2.007    54   13.9   3:05 (279, 27)  
Nov. 25  11 53.48  -25 52.7   2.362   1.999    56   13.8   3:00 (282, 30)  

* D/1986 W1 ( Lovas 2 )

1986年に発見された後、行方不明になっている。今回は条件が良く、計算上は、秋から冬にかけて14等に達するはずだったが、実際には、予報よりはるかに暗いようだ。5月からずっと射程内に入っているが、いまだに検出されていない。発見時は異常に増光していたようだ。日本からは、来年春に暗くなるまで、ずっと観測できる。そろそろ天の川を抜けるので、検出しやすくなるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  20 42.74  -16 34.7   1.319   1.402    73   13.8  20:25 ( 98, 40)  
Nov. 25  21  5.44  -15  1.1   1.347   1.401    71   13.8  20:34 ( 97, 36)  

* P/2006 HR30 ( Siding Spring )

現在は14.6等(10月31日、吉田誠一)。ほとんど恒星状で、9月初めからまったく増光していない。7月末にわずかな彗星活動が捉えられたが、すぐに完全に恒星状になった。だが、10月末には、再び尾が見えるようになった。今後、日本からはずっと条件が良く、来年の春までずっと高い位置に見え続ける。このまま小惑星状であれば、最大で14等止まり。だが、突然に彗星活動を見せ、急激に明るくなる可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  20 46.79   33 24.3   0.942   1.382    91   14.2  20:25 (139,  6)  
Nov. 25  20 55.32   34 30.9   0.927   1.340    88   14.2  20:34 (135,  1)  

* 177P/2006 M3 ( Barnard 2 )

1889年以来、117年ぶりに再発見された。7月中旬に急激に明るくなり、8等に達した。その後は9月上旬まで、8等台の淡く大きな姿で見え続けた。だが、現在は減光中で、10月31日には12.2等まで暗くなった(吉田誠一)。その後は眼視で観測されていない。11月に入ると急激に減光したようだ。CCDでは、すでに15.6等とかなり暗くなっている(11月5日、門田健一氏)。日本からは、今後しばらくは夕空に高く位置し続けるが、12月には18等以下になるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   0 28.11   57 39.1   0.854   1.663   128   14.2  20:40 (180, -2)  
Nov. 25   0 49.83   53 15.1   0.922   1.738   131   14.8  20:34 (180,  2)  

* C/2003 WT42 ( LINEAR )

昨年の秋から今年の春まで、ずっと13.5等の明るさで見え続けていた。しばらく観測できなかったが、すでに明け方にかなり高く見えるようになっている。14等と明るいはずだが、最近は観測がない。4月まで14等を保ち、非常に条件良く観測できる。1年前より1等ほど暗いが、14等で眼視でも見えるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  12 41.75   23  9.7   5.889   5.452    59   14.4   3:05 (249,-11)  
Nov. 25  12 46.95   22 48.8   5.822   5.468    64   14.4   3:00 (247, -8)  

* P/2006 T1 ( Levy )

土星のすぐ側で、眼視で見つかった新彗星。10月5日に9.4等と明るかった(Juan Jose Gonzalez)。だが、9月30日の写真では12等以下であった(工藤哲生氏)。どうやら、10月初めに急増光したようだ。周期5.4年の短周期彗星で、ふだんは暗いNEOの1つなのかもしれない。やや急激に減光して、10月31日に11.6等まで暗くなった(吉田誠一)。Michael JagerとGerald Rhemannの画像では、崩壊したような姿が写った。11月に入ると、急激に拡散してきた。11月8日には13.9等まで暗くなっている(門田健一氏)。まもなく眼視では見えなくなりそう。冬までずっと明け方の空に見え続け、その後も夏までずっと観測できる位置にある。但し、日本からは、2007年になると南に低くなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  12 11.49  -12 16.7   1.526   1.146    48   14.5   3:05 (274, 15)  
Nov. 25  12 30.62  -15 39.9   1.556   1.195    50   15.4   3:00 (277, 18)  

* C/2005 E2 ( McNaught )

冬から春にかけて、夕空で10等で見え続けた。5月から観測不可能だったが、再び明け方の空に現れてきた。現在は14.2等(10月31日、吉田誠一)で、まだ眼視でも見えている。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  10  4.54   23 58.8   3.501   3.650    90   14.7   3:05 (225, 16)  
Nov. 25  10  6.40   23 57.4   3.463   3.718    97   14.8   3:00 (221, 18)  

* 76P/West-Kohoutek-Ikemura

冬に13等に達すると期待されていたが、現在もまだ16.5等(10月25日、津村光則氏)と、期待されていたよりもはるかに暗い。11月から12月にかけて絶好の条件で観測できるが、15.5等止まりのようだ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   7 49.73   20  7.7   0.864   1.604   119   15.5   3:05 (196, 33)  
Nov. 25   7 58.92   23 56.4   0.816   1.604   125   15.4   3:00 (192, 30)  

* C/2006 K3 ( McNaught )

南半球では条件良く観測できるが、日本からは1月まで見えない。5月に17.5等で発見された後、あまり明るくなっておらず、11月になってもまだ16.5〜17等。1月から3月にかけて、日本からも夕空の低空に見えるが、15等以下のようだ。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   6  4.32  -66 30.6   2.616   2.793    89   15.5   2:19 (  0, 59)  
Nov. 25   5 28.77  -66 24.3   2.555   2.761    91   15.4   1:16 (  0, 59)  

* 84P/Giclas

前回の出現では、近日点を過ぎてから4ヵ月も後に最大光度となった。今回も、近日点を通過した7月下旬は17.6等(7月23日、Filip Fratev)だったが、現在は15.8等まで明るくなってきている(10月27日、B. Vasiljevic, R. Palcic)。11月から1月にかけて、15.5等で好条件で観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   6  3.72   15 34.2   1.173   2.056   143   15.6   2:17 (180, 39)  
Nov. 25   6  0.03   15 52.3   1.160   2.082   151   15.5   1:46 (180, 39)  

* C/2005 EL173 ( LONEOS )

予報通り、15.9等と明るくなっている(10月25日、門田健一氏)。今後、来年の春まで15.5〜16等で観測できる。ただ、日本からは高度が20〜30度と、南に低い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   8  7.93  -27 14.1   3.727   3.999    98   15.9   3:05 (250, 72)  
Nov. 25   7 58.45  -28 53.4   3.623   3.985   104   15.8   3:00 (240, 79)  

* 117P/Helin-Roman-Alu 1

9月27日には13.2等と、眼視でも意外と明るく見えていた(吉田誠一)。12月まで同じような高さで見える。だが、すでに眼視では見えなくなっているだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  22 16.58  -20 12.8   3.225   3.427    93   15.8  20:25 (112, 60)  
Nov. 25  22 20.93  -19 28.0   3.340   3.441    87   15.9  20:34 (105, 53)  

* 114P/Wiseman-Skiff

現在は16.2等(10月21日、Catalina Sky Survey)。この予報より少し暗いが、ほぼ予想どおりに明るくなっている。12月までずっと16等を保つ。2月に18等以下になるまで、ずっと観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  10 17.55   -0 14.8   1.594   1.711    79   15.8   3:05 (245, 31)  
Nov. 25  10 27.74   -2 50.9   1.559   1.739    82   15.9   3:00 (245, 35)  

* 71P/Clark

7月7日に10.3等に達した(Juan Jose Gonzalez)。その後は次第に減光しており、現在は15.0等(10月25日、津村光則氏)。すでに眼視では見えない。今後、1月に18等以下になるまで、ずっと夕空で同じ高さに見え続ける。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  21 48.16  -23 36.4   1.990   2.159    85   15.9  20:25 (100, 56)  
Nov. 25  21 59.66  -22  5.8   2.106   2.197    81   16.2  20:34 ( 98, 51)  

* 52P/Harrington-Abell

前回1999年には予想外の大バーストを起こし、10.5等に達した。今回はすでに2005年10月に検出されているが、その後は1年間も観測されていないため、現在の明るさはまったく不明。すでに明け方の空に現れて来た。明るさは16等と思われるが、この予報よりかなり暗い可能性もある。今後は次第に暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  12 17.60   -2 44.0   2.450   1.971    50   16.3   3:05 (267,  9)  
Nov. 25  12 30.16   -4 33.8   2.419   2.000    53   16.4   3:00 (267, 12)  

* P/2006 U1 ( LINEAR )

周期4.6年の新彗星。ほとんど恒星状だが、細く長い尾が伸びている。11月から12月にかけて衝となり、地球に接近して、日本からは絶好の条件で観測できる。11月中は16.4等を保つが、12月に入ると急激に暗くなってしまう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   5  3.60   21 48.5   0.553   1.516   158   16.4   1:18 (180, 33)  
Nov. 25   4 39.11   20  9.3   0.622   1.605   171   16.4   0:26 (180, 35)  

* 112P/Urata-Niijima

8月2日には20.7等とたいへん暗かった(P. Birtwhistle)が、予報通りに急激に増光して、10月16日には16.5等に達した(吉本勝己氏)。今回は条件が非常に良い。11月まで16.5等を保つが、12月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   5 16.35   58 37.1   0.599   1.480   136   16.5   1:30 (180, -3)  
Nov. 25   5 12.55   62 38.9   0.614   1.493   136   16.7   0:59 (180, -7)  

* (3200) Phaethon

減光中で、12月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  23 22.65   31 38.3   1.020   1.765   122   16.8  20:25 (168, 22)  
Nov. 25  23 26.46   28 27.9   1.143   1.825   117   17.2  20:34 (160, 24)  

* C/2006 M1 ( LINEAR )

今後、2007年末まで長期に渡って17等を保つ。2006年秋と2007年の秋に、それぞれ条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  20 17.04   36 24.3   3.557   3.643    87   16.9  20:25 (136,  0)  
Nov. 25  20 27.17   35 33.7   3.593   3.630    84   16.9  20:34 (132, -3)  

* C/2004 L2 ( LINEAR )

2005年夏に、南半球で16等に達した。現在は16.6等(9月19日、津村光則氏)。増光がたいへん鈍かったが、減光もかなり遅いようだ。今後、1月までは17等を保つ。だが、その後は急激に暗くなり、2月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   5 32.66  -23 15.5   4.253   4.929   128   17.0   1:46 (180, 78)  
Nov. 25   5 27.81  -22 56.0   4.255   4.966   131   17.0   1:14 (180, 78)  

* P/2001 Q2 ( Petriew )

2001年に9等と明るく観測された周期彗星の初回帰だが、まだ観測されていない。今回は条件が悪く、ずっと夕空の低空にしか見えないが、2月から3月にかけて、11等に達すると期待されている。すでに17等と、かなり明るくなっていると思われるが、実際にはもっと暗いかもしれない。今後は急激に増光すると思われる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  18 35.29  -12 47.2   2.183   1.629    44   17.5  20:25 ( 83, 12)  
Nov. 25  18 51.64  -12 49.9   2.161   1.563    41   17.0  20:34 ( 80,  8)  

* C/2005 B1 ( Christensen )

2005年の初めから、1年半の長期に渡って、16.5等を保った。11月からは急激に減光し、年末には18等以下になるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  23 33.19   25 52.6   3.426   4.072   124   17.1  20:25 (169, 28)  
Nov. 25  23 33.09   23 41.1   3.550   4.111   118   17.2  20:34 (160, 29)  

* C/2002 VQ94 ( LINEAR )

木星よりも遠くにあるため、2007年夏まで、長期に渡って17等を保つ。一時的に低くなっていたが、北天を移動するため、今後はずっと高い位置で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  14 23.91   38 32.9   7.486   7.041    59   17.1   3:05 (245,-37)  
Nov. 25  14 28.00   38 10.6   7.449   7.053    62   17.1   3:00 (244,-34)  

* C/2004 D1 ( NEAT )

2006年の初めに16等に達した。これから2007年の夏にかけて、17等から18等へと、ゆっくりと暗くなっていく。日本からは、ずっと高い位置で観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18  13 38.37   31 39.3   5.882   5.418    57   17.2   3:05 (248,-26)  
Nov. 25  13 44.61   31 18.0   5.841   5.439    61   17.2   3:00 (247,-23)  

* 2006 QL39

彗星のような軌道を持つ特異小惑星。10月に衝となり、16.5等に達し、絶好の条件で観測できた。今後は次第に減光し、1月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   0 56.28   -7 31.6   1.424   2.221   133   17.2  21:07 (180, 63)  
Nov. 25   0 57.21   -7 42.4   1.462   2.198   126   17.3  20:40 (180, 63)  

* 173P/2005 T1 ( Mueller 5 )

現在は16.9等(10月20日、Filip Fratev)。近日点通過は2008年。これから数年間に渡って17等前後で観測できる。但し、近日点を通過した後は、すぐに暗くなってしまう可能性もある。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   4 42.04   10 35.8   3.826   4.773   161   17.2   0:56 (180, 44)  
Nov. 25   4 38.15   10 36.4   3.794   4.760   166   17.2   0:24 (180, 44)  

* P/2005 SB216 ( LONEOS )

1月まで17等を保つ。その後、4月に18等以下になるまで、ずっと条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   4 36.95   51 53.9   3.001   3.852   144   17.2   0:51 (180,  3)  
Nov. 25   4 31.04   52 13.4   2.974   3.847   147   17.2   0:18 (180,  3)  

* P/2006 S6 ( Hill )

10月16日に17等(Michael Jager and Gerald Rhemann)と、意外と明るい。12月まで17.5等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   2 30.59   30  0.8   1.448   2.409   162   17.3  22:40 (180, 25)  
Nov. 25   2 25.43   30  1.2   1.477   2.414   156   17.4  22:08 (180, 25)  

* C/2006 CK10 ( Catalina )

現在は16.3等(10月14日、門田健一氏)。今年の春と同じ明るさで見えている。12月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   2 26.10  -12 32.1   1.584   2.457   144   17.4  22:34 (180, 68)  
Nov. 25   2  4.02  -14 45.1   1.724   2.515   134   17.7  21:45 (180, 70)  

* 73P-C/Schwassmann-Wachmann 3

地球に接近した5月上旬には6等に達し、B核とともに頭上高くに二大彗星として見えた。現在は地球から遠ざかりつつあり、減光中。予想より減光が遅く、9月末にもまだ13.9等で眼視でも見えた(9月27日、吉田誠一)。現在は17.4等まで暗くなっている(11月9日、Y. Sugiyama)。今後しばらく夕空で観測できる位置にあるが、まもなく18等以下になるだろう。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   0 28.64  -10 27.6   1.491   2.220   125   17.5  20:39 (180, 65)  
Nov. 25   0 29.38   -9 14.4   1.621   2.280   119   17.8  20:34 (168, 64)  

* 2006 BZ8

彗星のような軌道を持つ特異小惑星。2月〜3月に17等で観測された。10月〜11月に再び17等に達するが、すぐに見えなくなる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   1 35.29   25 53.0   1.505   2.424   152   17.7  21:43 (180, 29)  
Nov. 25   1 11.05   21 54.6   1.627   2.469   140   18.0  20:52 (180, 33)  

* C/2005 R4 ( LINEAR )

現在は17.3等(10月19日、Catalina Sky Survey)。1年前と同じ明るさで観測されている。12月には18等以下になる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   1 10.70   19 20.4   4.677   5.530   146   17.7  21:20 (180, 36)  
Nov. 25   1  2.97   18 34.3   4.775   5.548   138   17.8  20:45 (180, 36)  

* P/2005 RV25 ( LONEOS-Christensen )

遠方の彗星だが、近日点付近で最も明るくなっている。2月まで18等で条件良く観測できる。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   5 54.72   20 26.7   2.742   3.608   146   17.8   2:08 (180, 35)  
Nov. 25   5 51.14   20  8.2   2.693   3.608   154   17.7   1:37 (180, 35)  

* C/2003 K4 ( LINEAR )

2004年に6等に達した彗星。1月まで眼視でも見えていた。すでに17.2等まで暗くなっている(9月27日、門田健一氏)。今後もしばらくは17〜18等で、ゆっくりと暗くなっていく。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   2 24.36   -4 43.0   7.428   8.306   150   17.7  22:34 (180, 60)  
Nov. 25   2 20.56   -4 47.0   7.538   8.361   144   17.8  22:03 (180, 60)  

* 74P/Smirnova-Chernykh

現在は17.9等(10月1日、門田健一氏)。2年後には15等に達する。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   2  3.88    6 45.8   3.575   4.492   155   17.8  22:14 (180, 48)  
Nov. 25   2  0.44    6 36.8   3.621   4.485   147   17.8  21:43 (180, 48)  

* 65P/Gunn

現在は遠日点にあり、最も暗くなっているが、3月まで18等で、条件良く観測できるだろう。2009年には再び13〜14等で眼視でも見えるようになる。2010年には12.5等に達するが、その頃は日本からは南にかなり低い。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   6 25.88   27 31.7   3.935   4.730   139   17.9   2:39 (180, 27)  
Nov. 25   6 22.34   27 44.9   3.868   4.729   147   17.8   2:08 (180, 27)  

* 102P/Shoemaker 1

1991年の出現から、15年ぶりに観測された。2006年夏に14.5等まで明るくなると期待されていたが、実際には20等と、予報より6等も暗かった。9月18日には18.8等と、少し明るく観測されている(門田健一氏)。

Date(TT)  R.A. (2000) Decl.   Delta     r    Elong.  m1   Best Time(A, h)  
Nov. 18   3  1.76   61 14.2   1.555   2.380   137   20.2  23:11 (180, -6)  
Nov. 25   2 51.52   60 42.9   1.583   2.409   138   20.3  22:33 (180, -6)  

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