今週の明るい彗星 (2010年12月4日：南半球版)

English version Home page	Updated on December 2, 2010
先週 北半球版 来週

最適時刻と方位・高度は、南緯35度の地点での値です。 方位は、0度が南、90度が西、180度が北、270度が東を示しています。

ハートレー第２彗星 (103P) 10月に地球に0.12天文単位まで大接近し、4.6等まで明るくなった(10月18日、Juan Jose Gonzalez)。満月の倍の大きさで、肉眼でも見えた。現在は減光中だが、まだ6.5等と明るい(11月19日、吉本勝己氏)。今後、来年6月に17等になるまで、ずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 7 38.30 -16 25.9 0.302 1.173 121 6.8 2:49 (180, 71) Dec. 11 7 35.06 -17 47.6 0.340 1.216 126 7.3 2:18 (180, 73) 池谷-村上彗星 (P/2010 V1) 池谷薫氏と村上茂樹氏によって眼視で発見された明るい新彗星。現在は12.5等(11月29日、高橋俊幸氏)。ホームズ彗星のようなエンベロープは、急激に拡散している。日本からは、今後はずっと明け方の低空で観測できる。南半球では低空だが、次第に高くなってくる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 13 50.82 -11 45.0 2.244 1.644 41 11.4 2:54 (281, 5) Dec. 11 14 7.95 -13 47.4 2.223 1.664 44 12.1 2:53 (281, 8) テンペル第１彗星 (9P) 今回帰は条件が悪く、しばらく観測できない。南半球では、2月に12.5等で明け方の空に現れ、次第に暗くなっていく様子を観測できる。日本からは、15等まで暗くなってから、ようやく観測できるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 15 29.63 -15 56.5 2.470 1.561 17 12.8 2:54 (299,-11) Dec. 11 15 51.24 -17 36.8 2.439 1.545 19 12.7 2:53 (299, -9) ギャラッド彗星 (C/2009 P1) すでに11.5等とかなり明るい(11月24日、Juan Jose Gonzalez)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って6〜8等の明るさを保ち、日本からは好条件で観測できると期待されている。2010年は、南半球でゆっくりと明るくなっていく様子を条件良く観測できる。日本からは低空だが、年末まで観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 21 55.10 -31 34.6 5.007 4.751 69 13.4 20:45 ( 78, 44) Dec. 11 21 55.12 -30 37.3 5.053 4.687 62 13.4 20:52 ( 75, 37) テンペル第２彗星 (10P) 7月から9月まで、8.5等の明るさを保った。現在は減光中だが、いまだに10.7等と明るい(11月24日、Juan Jose Gonzalez)。12月まで眼視で見えるだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 1 12.63 -11 29.7 1.391 2.059 119 13.6 20:45 (165, 66) Dec. 11 1 16.75 -9 53.0 1.499 2.102 114 13.9 20:52 (150, 62) マクノート彗星 (C/2009 K5) 4月から5月にかけて、7.9等まで明るくなった(5月5日、Juan Jose Gonzalez)。現在は減光中。だが、まだ11.3等と明るい(11月13日、Jakub Cerny)。日本からは、暗くなるまでずっと観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 5 45.80 48 3.4 2.274 3.172 150 13.6 0:58 (180, 7) Dec. 11 5 25.47 46 22.9 2.316 3.243 156 13.8 0:10 (180, 9) カタリナ彗星 (C/2009 Y1) 現在は13.2等と、当初の予報よりかなり明るく、眼視でも見えている(11月6日、吉田誠一)。日本からは、秋から冬にかけて、13〜14等で条件良く観測できる。南半球では、2011年春まで観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 19 45.70 51 1.0 2.506 2.592 83 13.9 20:45 (136,-25) Dec. 11 20 6.72 47 28.5 2.542 2.575 80 13.9 20:52 (131,-26) シュヴァスマン-ヴァハマン第１彗星 (29P) 現在は15.3等(11月23日、高橋俊幸氏)。眼視では見えないほど暗くなっている。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 11 13.82 0 14.3 6.296 6.241 82 14.0 2:54 (246, 30) Dec. 11 11 15.44 -0 5.4 6.182 6.241 88 13.9 2:53 (241, 35) 小惑星ファエトン (3200) 11月25日に近日点を通過したが、現在は観測できない。日本からは、12月中旬以降に再び、16等から減光していく様子を観測できる。南半球では観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 17 52.74 -17 15.0 1.100 0.341 17 14.4 20:45 ( 62, -9) Dec. 11 19 2.71 -12 9.3 1.098 0.528 28 15.4 20:52 ( 71, -6) カーディナル彗星 (C/2010 B1) 現在は13.8等で、眼視でも見えている(11月13日、Juan Jose Gonzalez)。秋から来年春にかけて、14〜15等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 6 56.68 3 47.3 2.173 3.013 142 14.5 2:08 (180, 51) Dec. 11 6 42.44 0 58.8 2.113 2.998 148 14.4 1:26 (180, 54) クリステンセン彗星 (C/2006 W3) 昨年夏に7.7等に達した(2009年8月13日、Chris Wyatt)。現在は減光中。すでに13.2等まで暗くなった(9月6日、Chris Wyatt)。日本からは二度と見えない。南半球でも、現在は超低空。だが、1月以降は次第に高く見えるようになる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 17 38.98 -48 9.4 6.477 5.631 28 14.7 20:45 ( 36, 9) Dec. 11 17 43.37 -48 27.7 6.545 5.679 26 14.8 20:52 ( 32, 6) ガン彗星 (65P) 7月に11.5等に達した(7月18日、Juan Jose Gonzalez)。現在は14.7等(11月8日、Chris Wyatt)。ゆっくりと減光中。年末まで14等で見えるだろう。南半球では、非常に条件良く観測できる。日本からはやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 21 37.69 -24 19.4 3.164 2.932 67 14.9 20:45 ( 85, 38) Dec. 11 21 46.80 -23 19.7 3.270 2.953 62 15.0 20:52 ( 83, 32) ヴォルフ-ハリントン彗星 (43P) 現在は15.3等(11月29日、高橋俊幸氏)。今後は暗くなっていく様子をずっと観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 12 28.36 -17 51.2 2.448 2.115 58 15.0 2:54 (275, 25) Dec. 11 12 38.23 -19 17.4 2.423 2.163 63 15.1 2:53 (274, 29) マクノート彗星 (C/2009 F4) 現在は14.8等(6月23日、佐藤英貴氏)。これから2013年にかけて、長期に渡って14〜15等の明るさで見える。日本からは観測できない。南半球でも低空になっているが、12月以降は次第に高く見えるようになる。明るいはずだが、7月上旬以降、まったく観測されていない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 15 26.49 -54 49.7 6.938 6.162 35 15.1 2:54 (327, 15) Dec. 11 15 32.89 -55 44.8 6.891 6.139 37 15.1 2:53 (326, 18) ロニオス彗星 (C/2006 S3) 現在は14.5等で、眼視でも見えている(9月30日、Alan Hale)。2011年から2012年にかけて、長期に渡って13〜14等で観測できる。今後は夕空で低くなり、南半球では11月、日本では12月には、いったん観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 20 8.77 -7 1.2 6.894 6.341 52 15.2 20:45 ( 89, 10) Dec. 11 20 9.54 -7 9.7 6.960 6.312 45 15.2 20:52 ( 84, 3) レモン-サイディング・スプリング彗星 (C/2008 FK75) 現在は14.8等で、眼視でも見えている(10月11日、Sandor Szabo)。今後はゆっくりと暗くなっていく。日本からは、2012年春に17〜18等になるまで、ずっと観測できる。南半球では、今後は観測できない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 18 58.06 31 59.2 4.897 4.542 63 15.5 20:45 (113,-25) Dec. 11 19 7.92 31 52.3 4.935 4.549 61 15.5 20:52 (110,-30) ワイズ-ギャラッド彗星 (C/2010 FB87) 現在は14.5等(11月8日、K. Hills)。当初の予報よりかなり明るい。2011年春まで16等を保つ。南半球ではずっと好条件だが、日本からは2011年の春に超低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 10 53.85 -66 26.5 3.067 2.856 68 15.5 2:54 (334, 48) Dec. 11 10 34.52 -67 49.5 3.007 2.863 72 15.5 2:53 (339, 51) ニート彗星 (240P/2010 P1) 現在は14.5等(11月5日、井狩康一氏)。秋から冬にかけて、15等で条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 6 56.01 32 53.6 1.277 2.177 148 15.6 2:07 (180, 22) Dec. 11 6 51.63 34 55.8 1.257 2.190 154 15.7 1:35 (180, 20) コルレヴィッチ彗星 (203P/2008 R4) 現在は18.0等(11月4日、門田健一氏)。2009年末から2010年初めにかけて、16等で観測された。すでに近日点を通過しているが、近日点の後に明るくなる傾向がある。2010年末から2011年初めにかけて、再び16等で条件良く観測できる。但し、最近はこの予報よりかなり暗い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 10 30.02 7 43.4 3.318 3.547 95 16.0 2:54 (231, 32) Dec. 11 10 32.73 7 20.7 3.231 3.562 101 15.9 2:53 (226, 36) サイディング・スプリング彗星 (C/2010 A4) 現在は16.5等(10月5日、佐藤英貴氏)。2010年いっぱいは16等を保ち、南半球では条件良く観測できる。日本からはまったく見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 1 34.62 -75 53.7 2.835 2.799 77 16.2 20:45 ( 1, 49) Dec. 11 0 57.89 -72 22.2 2.890 2.815 75 16.3 20:52 ( 9, 52) ボアッティーニ彗星 (C/2008 S3) 現在は16.9等(10月9日、Catalina Sky Survey)。2009年から2012年にかけて、長期に渡って17等の明るさを保つ。日本からは条件良く観測できる。南半球ではやや低い。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 1 7.56 16 51.0 7.429 8.097 129 16.9 20:45 (171, 38) Dec. 11 1 3.74 16 27.8 7.527 8.091 121 17.0 20:52 (159, 36) ビショア彗星 (C/2009 K3) 2009年5月の3日間しか観測されておらず、その後は行方不明になっている。予報では2011年1月に近日点を通過し、17等で観測できるはずだが、実際には、彗星は見つからないだろう。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 8 27.58 -16 35.2 3.434 3.914 112 17.1 2:54 (211, 69) Dec. 11 8 15.99 -17 25.7 3.332 3.910 119 17.0 2:53 (185, 72) ウェスト-ハートレー彗星 (123P) 現在は17.8等(11月11日、門田健一氏)。日本からは、2011年の春に16等になるまで、条件良く観測できる。南半球ではずっと低空にしか見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 5 29.86 36 29.5 1.705 2.660 162 17.3 0:41 (180, 19) Dec. 11 5 22.55 37 10.9 1.667 2.632 165 17.1 0:06 (180, 18) 小惑星2009 YS6 彗星のような逆行の軌道を持つ特異小惑星。現在は16.9等(11月5日、佐藤英貴氏)。南半球では非常に条件良く観測できる。日本からは超低空。1月には観測できなくなる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 0 50.28 -44 4.4 1.280 1.689 95 17.1 20:45 ( 44, 77) Dec. 11 0 12.49 -41 37.5 1.419 1.665 85 17.3 20:52 ( 66, 65) リニア彗星 (C/2010 S1) 現在は17.3等(10月6日、佐藤英貴氏)。2013年に15等に達し、条件良く観測できると期待されている。しばらくは日本からは条件が良いが、南半球では見えない。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 2 10.72 60 44.6 7.798 8.507 133 17.3 21:18 (180, -6) Dec. 11 2 2.62 60 13.7 7.802 8.475 130 17.2 20:52 (179, -5) 小惑星2008 YB3 大型のセントール型小惑星。2013年まで、長期に渡って17〜18等で観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 8 17.70 -18 46.2 6.051 6.498 112 17.5 2:54 (207, 72) Dec. 11 8 14.11 -18 37.1 5.963 6.496 118 17.5 2:53 (183, 74) マクノート彗星 (C/2005 L3) 2007年から2009年にかけて、長期に渡って13〜14等の明るさで見えた。現在は減光中だが、まだ16.3等と明るい(11月5日、門田健一氏)。来年春にかけて、17等で条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 12 0.55 35 48.8 9.142 9.158 87 17.6 2:54 (227, -3) Dec. 11 11 59.97 36 13.8 9.070 9.193 94 17.6 2:53 (223, 1) リニア彗星 (241P/2010 P2) 現在は17.5等(11月8日、C. Rinner, F. Kugel)。すでに近日点を通過しているが、近日点の後に明るくなる傾向がある。日本からは、2010年末まで、17.5等で条件良く観測できる。南半球では超低空。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 9 24.52 21 37.0 1.732 2.323 114 17.6 2:54 (207, 29) Dec. 11 9 24.22 20 45.8 1.688 2.359 121 17.7 2:53 (200, 32) シュヴァスマン-ヴァハマン第２彗星 (31P) 現在は18.7等(11月9日、門田健一氏)。2009年から2010年にかけての冬に、18等で観測された。2011年の冬から春にかけて、17.5等で再び条件良く観測できる。 Date(TT) R.A. (2000) Decl. Delta r Elong. m1 Best Time(A, h) Dec. 4 10 49.06 10 2.0 3.261 3.435 91 17.8 2:54 (233, 27) Dec. 11 10 53.06 9 48.3 3.161 3.437 97 17.7 2:53 (229, 31)