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1998年12月27日PIXYシステムとドキュメントのリニューアルMISAOプロジェクト・アナウンスメイル (1998年12月27日) MISAOプロジェクトの吉田誠一です。 本日、天体画像自動検査システムPIXYの最新版を公開しました。また、PIXYシ ステムのホームページをリニューアルしました。 11月から12月にかけて、PIXYシステムの大規模な修正を行いました。主な修正 内容は次の通りです。
従来のPIXYシステムでは、途中経過と検査結果の両方がログファイルという1 つのファイルに保存されるようになっていました。また、PIXYシステムで検査 した後、既知変光星との同定を行った結果は、DATファイルという別の形式の ファイルに保存するようになっていました。 今回、PIXYシステム関連のすべての処理の基本となるPXFファイルフォーマッ トを制定し、PIXYシステムで画像を検査した時、検査結果だけがPXFファイル に保存されるように変更しました。更に、既知変光星との同定はPXFファイル を基に行い、同定結果もPXFファイルで保存されるようになりました。 従来のように、画面に出力される途中経過を.logファイルに保存することもで きます。通常は.logファイルは必要ありませんが、画像検査がうまくいかず、 作者に問い合わせをしたいという場合には、途中経過を.logファイルに保存し ておいて下さい。 また、従来はPIXYシステムで画像を検査する処理と、検査結果を元に既知変光 星との同定を行う処理は、全く独立のものになっていました。今回、これらの 関連するすべての処理を、misao.pixy.Pixy という1つのプログラムに集約し ました。処理の切り替えはオプションで指定します。PIXYシステムを java misao.pixy.Pixy のように、何もオプションを指定せずに実行すると、指定可能なオプションの 一覧が出力されます。 Options: -arg <arguments> Run PIXY with parameters in arguments. -batch <batch file> Run PIXY with parameters in batch file. -console Run PIXY setting parameters in Q&A style. -diff <pxf file1> <pxf file2> Output difference between two images. -identify <pxf file> [<check file>] Identification with known variable stars. -review <pxf file> [<image>] Review PIXY with a PXF file. -test detect Run PIXY to check raw detected stars. -test matching Run PIXY to check data used for matching. 既知変光星との同定を行うプログラムは、従来は非公開としていましたが、今 回のバージョンからは公開パッケージに含まれています。同時に、同定を行う ために必要な同定データベースを構築するためのプログラムもパッケージに含 まれています。同定データベースには、GCVS2000やIRAS PSC等、WWWから取得 可能ないくつかのカタログを登録できます。 今回、PIXYシステムの操作法やファイルフォーマット等が大きく変更されたた め、PIXYシステム関連のホームページを一新し、ドキュメントを充実させまし た。PIXYシステムのホームページから閲覧できます。 http://www.info.waseda.ac.jp/muraoka/members/seiichi/misao/pixy/index-j.html ここでは見出しだけを紹介します。これらのドキュメントをまとめたパッケー ジも公開されています。
更に、PIXYシステムで得られた光度データを基にした、MISAOプロジェクトで の新変光星捜索方法が確立しました。具体的には、 測光及び新天体捜索に関するポリシー をご覧下さい。 これまでに、吉田誠一と門田健一の2名による上尾サーベイ(旧美スターサー ベイ)の画像が大量に溜っています。これを基に、近いうちに上記のポリシー に従って実際に新変光星の捜索を開始します。そのために、光度の測定値を並 べた時に、どれくらい変動していれば有意に変光していると判定できるのか、 光度誤差の評価の方法が課題となっています。 尚、今回のバージョンでは、前述のオプションのうち、-diff オプションによっ て2枚の画像の差分を調べる機能は含まれていません。こちらも、2枚の画像 でどれくらい明るさが違えば有意に変光していると判定できるか、光度誤差の 評価の方法が課題となっています。
謝辞: Project PlutoのBill J. Gray氏より、GUIDE 7.0のCD-ROMを頂きました。PIXY システムでの画像検査や同定に、GUIDE 7.0のCD-ROMに入っているカタログを 利用できるようにすることを考えています。 米国海軍天文台のBruce Koehn氏とDavid G. Monet氏より、USNO-A2.0のCD-ROM を頂きました。今回のバージョンでは対応していませんが、近い将来に USNO-A2.0を利用して画像の検査を行えるようにします。
P.S. http://www.info.waseda.ac.jp/muraoka/members/seiichi/misao/index-j.htmlで閲覧できます。 -- 吉田 誠一 / Seiichi Yoshida 早稲田大学大学院理工学研究科情報科学専攻修士2年 村岡研究室 seiichi@muraoka.info.waseda.ac.jp GFB03015@nifty.ne.jp http://www.info.waseda.ac.jp/muraoka/members/seiichi/index-j.html |