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1999年8月16日ニアミスなどMISAOプロジェクト・アナウンスメイル (1999年8月16日) MISAOプロジェクトの吉田誠一です。 7月に発見された2つの明るい新天体が、上尾サーベイチーム(門田健一、吉田 誠一)の画像に写っていなかったかどうかを調べてみました。すると、どちら も、わずかに写野1つ分ずれた位置を撮影していたことが分かりました。 ●V1493 Aql (わし座新星1999)7月13日に8.8等で発見された新星です。赤経19時 8分、赤緯+12度32分に出現 しました。 上尾サーベイチームでは、7月7日に16cm F3.3 ε で付近を捜索していました。 しかし、赤経19時のラインに沿って撮影していたため、新星は写野の外でした。 ちょうど視野1つぶん左にずらしていれば、増光前の新星が写野内でした。 ●1999 NW2 (M.P.E.C. 1999-N34)7月13日に15.4等で発見された、地球に接近する小惑星の1つです。上尾サー ベイチームは、その発見を知らずに、7月15日に16cm F3.3 ε で付近を捜索し ていました。この日はちょうどこの天体の地球最接近の日で、0.016AUまで接 近し、14.6等に達していました。小惑星の予報位置は、赤経19時40分、赤緯 +08度41分の辺りでした。 しかし、赤経19時42分のラインに沿って、赤緯+10度から+20度までの捜索であっ たため、この小惑星は写野の外でした。あと写野1つ分だけ南から捜索を開始 していれば、写野内に高速移動天体として写っていたはずです。 天体画像自動検査システム、PIXYシステムの最新版を公開しました。今回から、 米国海軍天文台のUSNO-A2.0を利用できます。MISAOプロジェクトで発見された 新変光星の多くは、このカタログに記載されていない天体ですが、20等という 暗い星までをほぼ網羅しているこの星表は、新天体の捜索には非常に有用です。 また、8月8日発行のアナウンスメイルで触れた、PIXYシステムの新天体候補の 光度測定のバグも修正されています。
P.S. http://www.info.waseda.ac.jp/muraoka/members/seiichi/misao/index-j.htmlで閲覧できます。 -- 吉田 誠一 / Seiichi Yoshida seiichi@muraoka.info.waseda.ac.jp GFB03015@nifty.ne.jp http://www.info.waseda.ac.jp/muraoka/members/seiichi/index-j.html |