新しい彗星が発見されたら、Comet for Windows のデータベースに、さっそく追加しましょう。

Comet for Windows を使って、明るさを予報をしたり、光度データを解析するためには、軌道要素を入力する必要があります。

発見されたばかりの新しい彗星の軌道要素は、IAUCやMPECで発表されます。 IAUCとMPECは、下記のサイトから、インターネットでも閲覧することができます。

Recent IAUCs
http://cfa-www.harvard.edu/iauc/RecentIAUCs.html

Recent MPECs
http://cfa-www.harvard.edu/mpec/RecentMPECs.html

軌道要素が分かったら、Comet for Windows を起動して、メニューから「データベース」−「天体」を選びます。 そして、「新規」ボタンを押すと、新しい彗星の軌道要素を入力する画面が開きます。

彗星の場合は「彗星」を、小惑星の場合は「小惑星」を選んでから、軌道要素を入力して下さい。

入力できる項目がたくさんありますが、必ず入力しなければならないのは、一部だけです。

• 必ず入力する項目（彗星の場合）：
  • 天体名
  • 近日点通過Ｔ
  • 近日点距離ｑ
  • 離心率ｅ
  • 近日点引数ω
  • 昇交点黄経Ω
  • 軌道傾斜角ｉ

• 必ず入力する項目（小惑星の場合）：
  • 天体名
  • 平均近点離角Ｍ
  • 離心率ｅ
  • 近日点引数ω
  • 昇交点黄経Ω
  • 軌道傾斜角ｉ
  • 軌道半長径ａ
  • 元期

「OK」を押すと、新しい彗星が一覧に表示されます。 「OK」を押すと、データベースに追加されます。

たくさんの彗星の軌道要素を、１つ１つ入力していくのは大変です。

Comet for Windows は、たくさんの彗星の軌道要素が載っているファイルを読み込んで、それらを一度にすべてデータベースに追加することができます。

Comet for Windows で読み込むことができる軌道要素ファイルは、下記の通りです。

• MPCフォーマット
• GUIDE形式の軌道要素ファイル
• The Sky形式の軌道要素ファイル
• ステラナビゲータに付属の軌道要素ファイル

下記のサイトでは、今見えている彗星の最新の軌道要素が、MPCフォーマットの形式で載っているファイルを、ダウンロードすることができます。

Orbital Elements: MPC format
http://cfa-www.harvard.edu/iau/Ephemerides/Soft00.html

ダウンロードしたファイルから、軌道要素を読み込むには、Comet for Windows を起動して、メニューから「データベース」−「天体データのインポート」−「MPCフォーマット（彗星）」を選びます。

すると、ファイルを開く画面が表示されますので、ダウンロードしたファイルを開いて下さい。 すると、ファイルに載っている彗星がすべて、一覧に表示されます。 「OK」を押すと、データベースに追加されます。

すでにデータベースに登録されている彗星は、名前の前に「*」マークが付いて表示されます。 それらの彗星については、軌道要素が更新されます。

Comet for Windows は、彗星の光度データも、ファイルから読み込むことができます。 Comet for Windows で読み込める光度データファイルは、下記の通りです。

• ICQフォーマット形式の光度データ
• TAフォーマット形式の光度データ
• M.P.E.C.に載っている光度データ
• Recent Comet Brightness Estimatesに掲載されている光度データ
• Recent News and Observationsに掲載されている光度データ
• Asteroids - Dynamic Site (AstDyS)で検索した観測データファイル(rwoファイル)
• Astrositeに掲載されている光度データ

彗星の光度データも、インターネットからダウンロードすることができます。 最新の光度データを知るためには、下記のサイトがおすすめです。

Recent Comet Brightness Estimates
http://cfa-www.harvard.edu/cfa/ps/icq/CometMags.html

Recent News and Observations
http://cometobservation.com/RecentObs.html

Comet for Windows は、これらのサイトに載っている光度データを読み込んで、一度にすべてデータベースに追加することができます。

まずは、さきほどのサイトを開いて、そのページを保存して下さい。

Recent Comet Brightness Estimates のページは、HTML形式で保存する必要があります。 保存すると、「CometMags.html」という名前のファイルができます。

Recent News and Observationsの ページは、テキスト形式で保存する必要があります。 保存すると、「RecentObs.txt」という名前のファイルができます。

Comet for Windows を起動して、メニューから「データベース」−「光度データのインポート」を選びます。 すると、いくつかのメニューが表示されます。

ここで、「CometMags.html」の場合は「Recent Comet Brightness Estimates (CometMags.html)」を、「RecentObs.txt」の場合は「Recent News and Observations (RecentObs.html) -- text file」を選んでください。

すると、ファイルを開く画面が表示されますので、ダウンロードしたファイルを開いて下さい。 すると、彗星ごとに、読み込んだ光度データがすべて、一覧に表示されます。

ここで、「追加先の天体」で、正しい彗星を選んでから、「OK」を押すと、光度データがデータベースに追加されます。

これらのサイトには、たくさんの彗星の光度データが載っています。 それぞれの彗星について、一覧が表示されますので、繰り返し、正しい彗星を選んで、「OK」を押して下さい。

ある彗星の光度データだけはデータベースに追加しない、という場合は、「スキップ」を押して下さい。 読み込むのを途中でやめる場合は、「キャンセル」を押して下さい。