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修正光度

スケジューラはまず、彗星の光度、及び各時間帯に於ける高度、薄明、月明を考 慮し、彗星の取捨選択を行います。 ここでは、これらの条件を元に彗星の各時間帯毎の修正光度を定義し、修正光度 が指定した極限等級よりも暗い場合には、その時間帯にその彗星を計算の対象か ら除外する、という方法をとっています。

ある時間帯jに於ける彗星iの修正光度 tex2html_wrap_inline294 は、以下のように定義され ます。

  1. 彗星の光度

    displaymath274

  2. 高度
    大気差による減光を考慮します。 ICQの指針( tex2html_wrap272 )に従っています。 実際には、なるべく高度が高い状態で観測したいという意思を反映するように、 減光量を倍にしています。 尚、彗星が地平線下にある場合は、修正光度は tex2html_wrap_inline296 とします。

    displaymath275

    displaymath276

  3. 薄明
    薄明による影響を考慮します。 以下の式はヒューリスティックなものです。

    displaymath277

    displaymath278

  4. 月明
    月が昇っている場合は、月明による影響を考慮します。 但し、オプションによって月明の影響を無視することもできます。

    まず、月の輝面比kと高度による大気差を考慮し、月自身の修正光度を求めます。

    displaymath279

    次に、彗星と月との離角 tex2html_wrap_inline300 から、彗星の修正光度を求めます。 具体的には、天頂に位置する満月からは、5°離れると5等、12.5°離れると4等 減光するものとしています。

    displaymath280

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Tue Apr 15 03:02:01 JST 1997