English version Home Page Updated on February 22, 1999
PXFファイルの書式
[Image Information]の欄には、PIXYシステムで求められた、画像に関する諸情報が記録されています。 1行に1データで、「キー=値」という書式になっています。 各キーの意味は次の通りです。
極限等級と最微等級検出された星のうち最も暗いものの光度が最微等級です。 一方、測定誤差等を考慮して、確実に何等星まで写っているかを表したものが極限等級です。 星表に掲載されていない星(ND)や、星表に掲載されているが検出されなかった星(NC)は、極限等級よりも明るいものだけを出力します。 極限等級よりも暗いNDは、ノイズである可能性が高いとして、出力しません。 また、極限等級よりも暗いNCは、検出されなくても不思議ではないとして、出力しません。 光度測定誤差光度測定誤差は、暗い星ほど大きくなりますので、以下のような式の形式で表されています。
具体的には、等級に依存しない誤差と、等級に依存する誤差の、2種類の誤差から成り立っています。 この例では、+/- 0.20 magが等級に依存しない誤差、+/- 1.0 at 12.45 magが等級に依存する誤差を表しています。 等級に依存する誤差は、その大きさが1.0等になる光度が出力されています。 この例では、12.45等星の光度測定誤差が、0.20 + 1.0 = 1.20等、という意味になります。 これらは、正しくは誤差ではなく、光度の有意な変動を調べるための閾値です。 そのため、実際の測定誤差よりもかなり大きな値となっています。
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[Statistics] PS=107 RM=5 RP=2 ND=1 NC=5 NR=3 |
[Statistics]の欄には、PIXYシステムが検出した星の個数が記録されています。 1行に1データで、「キー=値」という書式になっています。 各キーの意味は次の通りです。
キー | 内容 |
---|---|
PS | 星表に掲載されている通りに検出された星 |
RM | 光度が星表に掲載されている値と異なる星 |
RP | 位置が星表に掲載されている値と異なる星 |
ND | 星表に掲載されていない星 |
NC | 星表に掲載されているが検出されなかった星 |
NR | 同定データベースに存在するが検出されなかった星 |
PS-00001 O=GSC3452.1353 D| 11 51 57.96 +48 05 19.2 mag= 8.90 x= 164.97 y= 16.10 C| GSC3452.1353 11 51 58.17 +48 05 19.0 8.80 RM-00004 O=GSC3452.1191 V=HT UMA S=IRAS 11455+4848 D| 11 48 14.71 +48 31 25.3 mag= 7.53 x= 288.60 y= 280.24 C| GSC3452.1191 11 48 14.69 +48 31 25.7 8.03 R| HT UMA R.A.=11 48 14.70 Decl.=+48 31 25.6 8.275 - 8.39 1 mag (Hp) Sp:M2III R| IRAS 11455+4848 R.A.=11 48 13.26 Decl.=+48 31 32.4 (33 x 3", p.a.=122) flux(12)=1.65 flux(25)=0.43 flux(60)=<0.4 0 flux(100)=<1.00 5% variable M| O-C(Mag)=-0.50 mag RM-00005 O=GSC3452.1523 N=NGC 3893 N=MCG+08-22-007 S=IRAS 11460+4859 D| 11 48 38.06 +48 42 37.7 mag=11.33 x= 363.94 y= 267.73 C| GSC3452.1523 11 48 38.20 +48 42 38.8 7.52 R| NGC 3893 (galaxy) R.A.=11h48.6m Decl.=+48o43' size=4. 4' mag=11p R| MCG+08-22-007 NGC 3893 R.A.=11 48.5 Decl.=+48 42 11.0 mag R| IRAS 11460+4859 R.A.=11 48 38.05 Decl.=+48 42 38.3 (22 x 7", p.a.=123) flux(12)=0.82 flux(25)=1.13 flux(60)=13.8 0 flux(100)=35.07 4% variable M| O-C(Mag)=+3.81 mag |
※ 都合により、一部強制的に改行しています。
[Data]の欄には、PIXYシステムが検出したすべての星像のデータ、及び検出されなかった星のデータが記録されています。 1つ1つの星像データどうしは、空行で区切られています。
個々の星像データの最初の行は、星像に付けられたIDです。 前述のPS, RM, RP, ND, NC, NRのそれぞれについて、1から順に番号が付けられます。
IDの後に、いくつかの別名が記録されています。 別名は「種類=名前」という書式で、検出星像に対応する星表中の恒星名や、同定された既知変光星名等が記録されます。 別名の種類について、詳しくは同定データベースの天体の種類をご覧下さい。
D| から始まる行は、検出された星像のデータです。 検出位置、検出光度、画像上の座標等が記録されています。
C| から始まる行は、星表中の対応する恒星のデータです。 星名、赤経赤緯、光度等が記録されています。
R| から始まる行は、同定された既知変光星等のデータです。
M| から始まる行はメモ欄です。 ユーザがPXFファイルにコメントを記入する場合等に利用します。 RMまたはRPとなった星像については、PIXYシステムが星表との位置差、光度差を計算し、メモ欄に記録します。